◇ ヒトの1世代は30年とされる。
それに比べてテクノロジーの進化は
驚くほど早い。
そもそも携帯電話が誕生したのは、
30年余り前。
ヒトが生まれて親になるほどの間に、
モバイル通信の規格は、第4世代まで達している。
*4G、Gとはジェネレーションの略
◇ 2000年代に広がったのは
3G(第3世代)だった。
デジタル化が進み、携帯端末で
ネットにつなぐのが当たり前になった。
まだガラケーの全盛期である。
4Gになって通信速度が劇的に上がり、
スマートフォンが普及。
動画配信が急速に広がった。
4Gは次世代高速通信の代表格とされ、
一つの到達点を迎えたが、
その4Gのスペックを
はるかにしのぐのが 5G である。
◇ 5G は、10Gbpsを超える
「高速・大容量」に加え、
通信の遅れは1000分の1秒と
限りなくリアルタイムに近い「低遅延」
それが1㎢当たり100万台以上の端末に
「多接続」できるようになる。
3Gが電話回線の時代とすれば、
4Gはデータ通信の時代。
5Gとはサービスをデリバーするネットワーク。
あらゆるモノがネットにつながるIoTそのもの。
◇ 例えば、高速・大容量、低遅延、
多接続という5Gの特徴をすべて生かせる
大本命とされているのは自動運転技術だろう。
また、大都市と地方の診療所などを
結んだ遠隔医療も期待される。
高精細な画像伝送が広がれば
顔認識の精度が格段に高まり、
迷子がなくなるかもしれない。
つまり、アイデア次第で、
この世のあらゆるモノに
イノベーションを起こし得るインフラが
5G なのだ。
5Gの世界は考えただけでもワクワクする。
◇ スマホがビジネスの主役でなくなる時代。
キャリアのビジネスモデルはBtoCから
『BtoBtoX』に変わる。
通信キャリアは消費者(C)に
スマホを売るベンダーではなく、
5Gというインフラを使って他社(B)と
共にサービスを作り上げる存在になる。
◇ この“共創する”という考えを形にした施設を
ソフトバンクは東京・台場に用意した。
他社と共に5Gサービスを
生み出す共創拠点となる。
こうしたラボはNTTドコモや
KDDIも開設している。
目的は同じだ。
5Gを使えば何でもできてしまう。
そこが面白さでもあり、
キャリアとしての課題でもある。
キャリアがひとりでいくら考えても出てこない。
キャリアがいい、悪いと判断している限り、
イノベーションは起きない。
もちろん、全く新しいサービスを作り出し、
イノベーションを起こすのがゴールだ。
しかし、まずは今あるモノが
無線でつながるとこれだけよくなる、
こんなこともできる、ということを
企業に体感してもらわなければ、
先に進まない。
5Gというインフラを、
まずは使ってもらう場として、
こうしたラボが重要になるというわけだ。
つづく
今日一日の人生を大切に!
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