ヒエラルキー階層がない会社が東証一部に上場 ② vol.391

 

◇   上司がいない。

 

    先輩もそうした感じではない。

 

    指示はないから、自分でやれることを

    見つけないといけない。

 

チームの議論について行けず

涙を流すときもあったという。

 

だが今はメンバーの誰が

どんな仕事に今向かっているのか、

困っていることはないかをもれなく把握できる。

 

やりがいのありそうな仕事なら

別のチームの業務でも手を挙げて加わる。

  

◇ ホラクラシーの弱点と いわれるのが

 

        「評価制度」

 

通常の企業では上下関係と評価がセットになる。

 

上司の評価なら、

多少不満で理不尽でも納得せざるを得ない。

 

だが、その前提となる上司がいなければ、

評価の公平性はより要求されるようになる。

 

アトラエが行き着いた答えは「360度評価」

独自のアルゴリズム(計算手法)の活用だ。

 

社員は上司ではなく、

自分の働きを理解してくれていると思う

メンバー5人を評価者として自由に選ぶ。

 

指標となるのは、

チームや会社にどう貢献したのか。

 

その評価に応じて給与も決まる。

自分で人選しているのだから

不満も出にくいのだという。

 

5人の評価も重みが異なる。

 

周囲から評価が高い人からの評価は重く、

逆に評価が低い人からの評価は軽くする

アルゴリズムを組み入れて公平性を保つ工夫をする。

 

「Ask not what your company can do for you, 

      ask what you can do for your company.」

(会社があなたのために何をしてくれるかではなく、

   あなたが会社に何をできるかを考えよう)

 

オフィスにはこんな標語が掲げられている。

 

きれいごとのように見えるが、

これがホラクラシー型組織を

維持するための本質をついた言葉だ。

 

「性善説」にきちんと応えてくれる

社員を維持し、

 

そうでない人を振り落とす

社員の「品質管理」ともいえる。

 

◇ 新卒であれ、中途であれ、

     入社面接は5回に及ぶ。

 

入り口の段階からミスマッチを防げる効果もあり、

ここ数年間、社員の退職者はほとんどいない。

 

◇ 全員が当事者として

    意思決定に関わる民主的な組織の方が、

    変化に合わせやすいという、

 

   時代の必然性なのだろう。

 

ホラクラシーはそんな傾向に歩調を

合わせるようにじわりと広がっている。

 

それが最も効率的だったからだ。

 

ホラクラシーは企業の生存の形として

提示された未来のひとつの会社の形かもしれない。

                                                          

 

 

今日一日の人生を大切に!

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