◇ 老後資金2000万円不足問題が
連日メディアで賑わしている。
しかし、ジム・ロジャーズ氏は
彼の著者「日本への警告」で、
「年金をあてにしている人は甘い」
と警句する。
日本政府が今後も紙幣を
刷り続けるのであれば、
日本円の価値は相対的に落ちるからだ。
年金も、額面として受給できたとしても、
その価値は保証されたものではない。
「日本人は、財政破綻した旧ソ連による年金が、
急速なインフレに伴いほとんどの価値を
失ったことを思い出すべきだ」と。
◇ 日本が財政赤字の問題と少子化対策を
長年放置していたツケは大きい。
年金はマクロスライド形式で
その時の経済状況に応じて
支給額の調整がある上に、
その時の日本円の価値がわからないので、
それをあてにし過ぎるのは危険だと彼は言う。
◇ また、
「50代の日本人は国外投資に目を向けよ」
とも言う。
50代は子どもの教育費にも
ひと段落つき、
本格的にリタイアのことを
考える世代だからだ。
50代に日本国外に投資をすることは
これからきわめて重要になる。
日本国内にほとんどの資金を
保有している日本人は、
早急に資金を海外に移すことを
真剣に考えたほうがいいのかもしれない。
◇ また、海外移住も検討すべきと彼は言う。
もし日本で自宅を購入しているのであれば、
売却をして海外に移住するか、
資金を移すこと。
しかし、昔の考え方で凝り固まった
日本人には難しいことかもしれない。
◇ 一般の人々がこのような危機を感じるには、
まだしばらく時間がかかるだろう。
そうであれば、まずは日本で
今の仕事を続けながら、
他の国を訪れてみることから
始めてはどうだろうか。
たとえば日系人の多い
ブラジルのような国に。
現段階では、日本円は
ブラジルレアルに比較して高いから、
日本人はブラジルで豊かに過ごすことができる。
これが20年後になると、そうはいかない。
◇ 日本は今後、国力が低下し、
日本円の価値は今後下落するうえ、
老齢化により身動きがとれなくなっていく。
別にブラジルでなくとも構わないが、
日本にとどまっている人々は、
できるだけ早いうちに海外に身を置くことを
経験しておいたほうがいい。
◇ もちろん、日本にいる友人、仕事関係者、
世界一美味しい食事、温泉など、
日本の素晴らしい生活習慣を捨てて
海外に出るのは、大きな葛藤があるだろう。
だが、世界は広く、
反対に日本よりも優れている点も
他の国にはある。
例えば、子どもの教育、住宅事情、
ビジネス環境、金融サービスなど。
他の日本人が内向きになっているからこそ、
外に出る日本人には
チャンスを掴む可能性が高まる。
◇ シンガポールに住む欧米人や
中華系の多くは資産を
複数の通貨に分散し、
金融機関も複数の国を利用し、
数カ国の社会保障制度に
加入している人も多い。
そうすることによって1つの通貨や国から
リスクヘッジをすることができるからだ。
20代の若者は、できるだけ早く
日本から脱出した方がいい。
今日一日の人生を大切に!
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