日光東照宮の三猿の教え   vol.55

「見ざる・聞かざる・言わざる」

    の三猿で有名な日光東照宮。

 

   その東照宮の陽明門は柱の一本だけを

   逆さまにして 「不完全」 

   してあるそうです。

 

 「完成」 の先には 「崩壊」しかない

  ということを昔の日本人はよく理解していたため、

  わざと「未完成」という状態にすることで、

  永遠につづくことを願掛けしたわけです。

 

  人間が永遠に未完成なのも

  そういうことかもしれません。

 

◇ そしてその柱の前後に、

   人間の一生を象徴した、合計八場面の

   猿の彫刻があることはご存知でしょうか。

 

  1  手をかざして遠くを見ている母猿

  ・・・子供の幸せな未来を願う

 

  2  見ざる・聞かざる・言わざる

  ・・・幼少期は悪いことを見たり、聞いたり、

             話したりせず、素直なまま育って

             ほしいという親の思い

 

  3  座っている猿

    ・・・独り立ち直前の様子

 

  4  上を見上げている青年期の猿

     ・・・青雲の志を抱く

 

 5  下を覗き込む猿と背中に手を当てる猿

      ・・・困難に直面するが、周囲の励ましで

                 乗り越えていく

 

  6  もの思いにふける様子の猿

     ・・・恋愛の悩みをと通して成長する

 

  7  仲睦まじい二匹の猿

     ・・・夫婦で荒波を乗り越えていく

 

  8  お腹の大きい猿

     ・・・小猿のやがて自分が親となり、

                やっと親の苦労がわかる

 

  この彫刻は、人間の生き方を示す

  手本でもあり、子を思う親の

  愛情の深さを教えてくれます。

 

   職場人として、家庭人として、

 「未完成」を少しずつ補いながら

 親の思いに応えることができるよう、

   今を精一杯生きていきましょう。

 

スポンサードリンク

*今日一日の人生を大切に!

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください