商品と人のコモディティ化が加速、対処方法は?  vol.153

 

◇ 市場に出回っている商品が、

     個性を失ってしまい、

     消費者にとってみればどのメーカーの

     どの商品を買っても大差がない状態。

 

     これを 「コモディティ化」

 

 と呼びます。

 

     つまり個性のないものはすべて

     「コモディティ 」です。

 

      コモディティ化した市場で

      商売することの最大の弊害は

     「徹底的に買い叩かれる」ことです。

 

      さて、トンビがお伝えしたいことは

 

”コモディティ化するのは商品だけではない”

 

     ということです。

 

   ◇ 労働市場における人材の評価においても、

       同じことが起きています。

 

      これまでの「人材マーケット」では、

      たとえば資格やTOEICの点数といった、

      客観的な数値で測定できる指標が

     重視されてきました。

 

     しかしそうした数値は、

     極端にいえば工業製品の

    スペックと何も変わりがありません。

 

    同じ数値であれば、企業側は

    安く雇用できるほうを採用するに

   決まっています。

 

   だからコモディティ化した人材市場でも、

 応募者の間で

 

   「どれだけ安い給料で働けるか」

 

  という給料の値下げ競争が始まります。

 

   つまり資格やTOEICの点数で

   自分を差別化しようとする限り、

   コモディティ化した人材に

   なることは避けられず、

 最終的には「安いことが売り」

   の人材になるしかありません。

 

◇ こうした「コモディティ化」の潮流が、

 世界中のあらゆる産業で同時に進行しています。

 

    したがってこれからの時代、

    すべての企業、個人にとって重要なのは

 

「コモディティ化しないようにすること」

 

  です。

 

  個々の商品の性能自体が高いか低いか、

  品質が優れているかどうかは、

  関係ありません。

 

人間の採用についても同じです。

 

学歴が博士課程の人を募集するのであれば、

「博士」というスペックで、

もしくは東京六大学以上の学歴で

TOEICが、900点以上という

スペックで募集をかける。

 

そうすると、そこに集まった人は

「みな同じ」価値しかない。

 

そこから付加価値が生まれることはない

ということです。

 

業務マニュアルが存在し、

 

「このとおりに作業できる人

              であれば誰でもいい」

 

という仕事であれば、

 

経営者側にとっての関心は

 

「給与をどれだけ安くできるか」

 

という問題となります。

 

こうして、いかに人を買いたたくか、

という競争がグローバル市場の中で行われ、

  「高学歴ワーキングプア」

  生み出す仕組みになっているのです。

 

◇ それでは、どうすればそのような

    コモディティ化の潮流から

    逃れられることができるでしょうか?

 

    それは、人より勉強するとか、

    スキルや資格を身につけるといった

   努力はあまり意味をなしません。

 

答えは

 

 「スペシャリティ」

 

になること。

 

要するに

「ほかの人には代えられない、唯一の人物」

  になることです。

 

◇ あらゆる業界、あらゆる商品、

 あらゆる働き方において

 「スペシャリティ」は存在します。

 

    しかしその地位は決して

    永続的ではありません。

 

   ある時期に「スペシャリティ」

   あったとしても、時間の経過に伴い、

   必ずその価値は減じていき、

   コモディティへと転落していきます。

 

 「スペシャリティ」になるために

 必要なのは、これまでの枠組みの中で

 努力するのではなく、

 まず最初に資本主義の仕組みをよく理解して、

 

 どんな要素が「コモディティ」

 「スペシャリティ」を分けるのか、

 

 それを熟知することが大変重要になります。

 

どの分野で「スペシャリティ」のなれるか、

沈思黙考する必要がありますね。

 

今日一日の人生を大切に!

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