したたかな中国ビジネスに日本は間違いなく沈む ① vol.408

 

◇ トンビには中国でビジネスを

     している友達がいるが、

 

先日中国の中部にある工場を

彼が訪問した時の話を聞いて、

 

度肝を抜かれたというか、

考えさせられる出来事があったので

本日はその内容を紹介する。

 

◇ 彼が訪問したエリアは 湖北省

     と呼ばれる中国中部にあるエリア。

 

上海から高鉄と呼ばれる新幹線を使うと

最速で4時間で行ける場所である。

 

都心部は都市開発を急速に進めていて

地下鉄工事や商業施設、

誘致を受けた工場などの工事の真っ只中。

 

まだ下町のエリアは残っているものの、

建設ラッシュが始まった姿は

十数年前の上海を彷彿とさせる。

 

◇ 一般的な庶民が食す軽食を扱う店舗は、

    上海に比べると3割から半額程度の値段設定。

 

もちろん生活費が安い訳ですから給与も低く、

繁華街で見かけた日本レストラン募集の給与は

 

 3,500元(約5.8万円)

 

若手サラリーマンの給与でも

4,000元程度(約6.5万円)とのことで、

 

この辺も上海などに比べ賃金も

4割くらいは安い。

 

◇ そんな周辺情報を教えてもらいつつも、

    訪問先の工場が完全な「中華系企業」

    であったため、

 

勝手に「工員が多く働いているのだろう」

想像しながら話しを聞いていたのだが、

 

それが完全な間違いであることがわかった。

 

◇ 彼が訪問した工場構内は、

     整然とされていて非常にキレイ。

 

  そして何よりも驚いたのは

 「人がいない」 こと。

 

基本的に機械が加工を行い、

工員は部材を準備している程度。

 

整列された工場機器に

数えるほどしかいない工員達。

 

想定外の内容だったのである。

 

工賃が安いエリアに工場があるので、

数多くのスタッフを雇い製造を

行っていると思っていたのが、

 

カナリ機械化を進めているようだ。

 

◇ 中華系企業だが、

    彼が会った相手は 日本人

 

業界に精通していて、

「ヘッドハンティング」で採用された人であった。

 

与えられた使命は

 

企業の効率化やカイゼン

 

その為ある程度の費用が掛かっても、

自動化や無人化など「人を減らせる提案」

を求めているという事であった。

 

工賃が高い日本で自動化や無人化を

進めるというのは理解できるが、

 

工賃が安い場所でも

自動化や無人化を進める中華系企業。

 

日本人には考えられないかも知れないが、

その背景には少しでも

条件の良い給与先を求めて、

 

ある一定の年齢までは転職を繰り返すという

中国人スタッフの姿がある。

 

雇う側からすれば、

仕事を覚えた頃には転職。

 

人の入れ替わりが激しいと、

ルールの徹底ができず品質が安定しない。

 

そこで、生産の標準化を実現するために、

費用がかかっても自動化や無人化を進めて、

 

一定の標準化や規則に従うよう

管理を行いたいということのようであった。

                                     つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

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