歴史にみる教育のあり方⑮  vol.1091

◇ 薩摩藩士の子供は、

 こんな思考訓練を千回以上も

 繰り返していた。

 

西郷隆盛東郷平八郎は、

 

こういう教育土壌の中から

出てきた人物といってもよい。

 

薩摩人は「もし、こうなったら」

考える反実仮想力が強く、

 

あらかじめ手を打つから、

 

想定外のことが起きても、

あわてることが少なかった。

 

◇ 事実、幕末の薩摩は、

 他人からずるいと言われるほど、

「政局判断」に誤りが少なかった。

 

 うまく渡り合って、

 幕府にとどめを刺した。

 

それに対して、

長州藩は無謀な戦いを仕掛けて敗れ、

 

会津藩は、ひたすら大義名分を

訴えて敗者となり、

 

朝敵の汚名を着せられた。

 

長州 会津

「リアリストたる薩摩藩」

してやられたことになる。

 

この背景には、

薩摩武士のリアリズムにあふれた

育ち 教育 が大いに関係していると、

 

トンビはそう思う。

 

◇ 現代に生きる我々は、

  良いと思った価値を、

 

 次世代に伝える努力が

 まだまだ足りないのかもしれない。

 

この国は平和な時代が

すでに70年以上も続いている。

 

平和が続くことはいいことだが、

 

日本のリーダーが

学校と試験のみで選抜され、

 

戦争の地獄を経験していない

学歴エリート世代が、

 

政治家や高級官僚や

経営者になっている。

 

つまり江戸時代にはじまった官僚制が

いまなお脈々と続いているということになる。

 

◇ はたして我々は、

 

 リアルな判断力を

 もっているのか?

 

 判断力を鍛えるには、

 

 どのような訓練が

 よいのであろうか?

 

薩摩の歴史・教育は、

何らかの示唆を含んでいると思われる。

 

変態百出の世界にあって、

 

次世代に取捨選択して

どれをどのように与えていくかを

考えたとき、

 

歴史は知恵の宝庫である!

 

おそらく、

次世代に必要とされる教育は、

 

抽象概念を知識として

流し込むものではなく、

 

「郷中教育」のような

 臨機応変な判断力を

 鍛えるものになるではなかろうか。

 

次が最終回です!   つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

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