◇ 韓国メディアに現れてきた
「韓国反省論」とは、
日本の凍った「嫌韓論」が
雪解けに動くというものだ。
従来の韓国の高姿勢とは、
打って変わった内容になっている。
『中央日報』の金玄基(キム・ヒョンギ)
編集局長は、
「両国関係悪化の日本側要因は
安倍首相個人にあるのではなく、
日本人全体の韓国に対する
不信から始まっており、
指導者交替での関係改善は
期待できない」 とし、
「文在寅(ムン・ジェイン)政権が、
日本の首相交替を機会として
活用する意思があるのかも鍵だ」と話した。
◇ この背景として、日本人の間で、
「韓国は約束を守らない国」
「反日で日本を困らせる国」
という嫌韓意識が広まって、
日本の政治指導者がこれに逆らうことは
難しいという認識である。
韓国が旧徴用工問題で
画期的な提案をするか、
以前より柔軟な交渉姿勢を見せない限り、
日韓関係の好転期待はできない、
という見方が韓国で
散見されるようになった。
安倍首相が辞任すれば、
日韓関係が雪解けという認識は、
あまりにも日本の現実を理解しない
空論と指摘しているのである。
◇ 前記の中央日報編集局長は、
具体論として東日本大震災の
(2011年3月11日)
10周年記念日に、
文大統領の震災地訪問を提案している。
金大中元大統領がかつて、
日本を訪問して日韓雪解けの機会をつくった
例に倣えというものだ。
金大中氏が、思い切って日本と
和解に動いたのには理由がある。
韓国経済が、1997年の通貨危機で
瀕死の重傷を負ったからだ。
日本と提携関係を深めざるを
得なかったのである。
◇ 文在寅大統領が、
日本と和解せざるを得ないのは、
経済的な問題のほか、
国際情勢の急変がある。
米中対立が深刻の度を加えている中で、
韓国の米中二股外交は困難になっている。
米国が米中デカップリング(分断)に
踏み切れば、
中国の金融と半導体産業が、
壊滅的打撃を受けるはずだ。
そうなれば、中国は韓国の
主要輸出市場でなくなる。
こういう状況では、
韓国の「米中二股外交」が
破綻するだろう。
中国へいくら秋波を送っても、
米国からさらに冷遇されるがオチである。
韓国は、このデメリットの大きい
二股外交から足を洗う最終段階に
差し掛かっていることに
気づき始めたのでないか。
そう思える「証拠」を後で取り上げたい。
つづく
今日一日の人生を大切に!
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