後戻りできない習近平 ①  vol.847

賽(さい)は投げられた」

 

     ガイウス・ユリウス・カエサルが

     紀元前49110日、

 

  元老院のグナエウス・ポンペイウスに

  背き軍を率いて南下し、

 

北イタリアのルビコン川を通過する際に

言ったとして知られる有名言葉である。

 

意味は「サイコロが振られた」のであり、
(
もはや運命に向かって事は進み始めた)

後退はできない」といった意味になる。

 

香港国家安全維持法は、

習近平にとってまさに

「賽は投げられた」ということだった。

 

19841219日に、

  英中共同声明が発表され、

 

イギリスは199771日に

香港の主権を中華人民共和国に返還し、

 

香港は中華人民共和国の特別行政区と

なることが明らかにされた。

 

共産党政府は鄧小平が提示した

一国二制度(一国両制)をもとに、

 

社会主義政策を2047年まで

香港で実施しないことを約束した。

 

鄧小平は中国を変えた。

 

「白猫でも黒猫でも

 鼠を捕るのが良い猫だ」として、

 

イデオロギーにとらわれず、

経済発展に役立つことを評価しようとした。

 

これは清濁併せ飲むことを意味し、

多様性を尊ぶことも意味している。

 

何しろ、鼠さえ捕ればいいのだから。

 

香港人は、おおむね

中国への復帰を歓迎していた。

 

一国二制度なら生活の実態は

それほど変わらない。

 

また、中国が一国二制度を守らなければ

英米が許さないだろうから、

 

それなら植民地で居続けるより、

同じ民族との国家に帰りたいといったものだ。

 

ここ20年の中国の台頭を、

  華僑など国外の中国人たちは

  おおむね歓迎してきた。

 

今は共産党独裁の国家だが、

自由主義経済を事実上は受け入れたことで、

 

いずれは政治も自分たちが

住んでいる国々と似た体制になることを

期待してきたのではないか?

 

そうすれば、同じ民族として

協力発展できる可能性も大きくなる。

 

ところが、香港国家安全維持法は、

  中国中央政府あるいは香港当局への

  「憎悪」を誘発する行為は、

 

 犯罪とみなされる可能性があるなど、

 複数の行為を犯罪とみなし、

 最高で無期懲役を科すとしている。

 

そして、中国大陸側の保安担当者が

香港で合法的に活動することを

認めているのである。

           つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

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