◇ 本日ご紹介する一冊は、
著者の三戸政和氏が
営業職の終焉を予言した一冊。
「営業はいらない」である。
◇ 過激なタイトルではあるが、
その意図を著者はこう説明している。
私は10年後には営業という概念が
なくなっていると確信している。
大量生産、大量消費を煽ってきた
ビジネスモデルから、
「本当に必要なモノやサービス」だけが、
生き残る時代に移行すると
考えているからだ。
◇ 著者は、これまでに起こった
あらゆる不祥事の根底に、
「ノルマ」があると論じている。
郵便局による保険押し売り
野村證券のブラック化
スルガ銀行の不正融資問題 等
すべては、
これら企業のビジネスモデルが
時代に追いつかず、
多くの営業マンを余剰に抱えた結果、
起こっているという。
◇ そして本書では、
これまでとは逆に「営業不要」で
成功している企業の事例を
紹介している。
アップルやテスラ、バルミューダ、
CADDi(キャディ)、九州の通販企業、
セールスフォース、Sansanなどの
事例を読めば読むほど、理解が進む。
◇ 世界はもう「営業不要」に
動きはじめ、成功している。
未来はより進化していて、
購入履歴のみならず、
サイトの閲覧履歴
SNSの投稿履歴
スマホを介した位置情報の履歴 など、
あなたの生活や嗜好のすべてを
AIが分析し、
より質の高いレコメンド(推薦)
を行ってくる。
そこには、
一切、人が介在していない。
◇ エクスペリエンス、
すなわちユーザーが得られる
「体験」や「感動」を想像しながら、
製品やサービスの開発に当たるのが
エクスペリエンス優先型の発想法 だ。
ジョブズは、
「顧客がどんな商品をほしがっているか?」
を考えるのではなく、
「どんな製品だったら
顧客は圧倒的に感動するだろうか?」
といった視点に立って、
製品の開発を進めていたのである。
最高の「エクスペリエンス」を
提供できる会社が行き着く先は、
「営業をする必要すらない世界」である。
◇ 遠隔で戦うことができる
インターネット時代においては、
固定費が安く、
人不足に陥っている地方こそ、
営業マンに頼らない
インサイドセールスが
発展していく可能性が高い。
おそらく本書の執筆段階では
想定されていなかったと思われるが、
新型コロナウイルスの猛威が
世界を席巻する今、
「人に会わずに仕事をする」ビジネスは、
これからますます有望になる。
今回のパンデミックが、
それを教えてくれる。
今後のビジネス、
投資のヒントをつかむためにも、
ぜひ、読んでみて欲しい。
今日一日の人生を大切に!
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