「世界の潮流は対立へ」その答えをドラッカーは知っていた ① vol.443

 

 

「ティール組織」という概念

    をご存知だろうか?

 

実はティール組織という概念は

2014年にフレデリック・ラルー

によって初めて紹介された。

 

ラルーの考え方の中でも特徴的なものが、

 

「旧来のマネジメント手法は

 成果が上がっており正解だと思われているが、

 実は組織に悪影響を与える可能性を孕んでいる」

 

ということを指摘したことである。

 

◇ ティールl組織(Teal組織)の特徴は

   「組織を一つの生命体」

     として捉えていることだ。

 

組織は、組織に関わる全員のものであり

「組織の目的」を実現すべく、

メンバー同士で共鳴しながら行動をとる。

 

ティール組織の一つの形態として考えられるのが、

以前にも紹介した  ホラクラシー経営」である。

 

ヒエラルキー階層がない会社が

     東証一部に上場 ①、②   vol.390,391

https://wp.me/s92UNm-0390

https://wp.me/s92UNm-0391

 

アメリカのEC企業である

ザッポス社(Zappos.com)

代表事例として挙げられる。

 

誰かが指示や命令を出すという

ヒエラルキー構造はなく、

 

組織の目的を実現すべく

メンバー全員で共鳴しながら行動する

スタイルが求められる。

 

階層も上下関係もなく、

社員に責任と権限が委譲され、

 

「セルフ・マネジメント」(自主経営)を

前提に動く組織は、まさに民主主義的だ。

 

◇「経営(マネジメント)」は、

     自由で生産性の高い理想の形を求めて、

     日々進化している。

 

一方、「社会」に目を向けると

状況は対照的に見える。   

 

◇ 2018年 11月6日に行われた

    米国の中間選挙の結果、

    下院で民主党が8年ぶりに過半数を奪還した。

 

トランプ政権へ評価が下されて

米国が落ち着きを取り戻した

という向きもあるが、

 

依然としてアメリカの世論は

真っ向から分断されている。

 

むしろこの選挙結果から、

ますます憎しみ、

対立が深まっていると見るのが妥当だろう。

 

他国でも同様の懸念がある。

ブラジルで新たに誕生した大統領は、

 

「ミニトランプ 」と揶揄されるほどの

過激な言動で国民の熱狂的な支持を得た。

 

また、Brexitに揺れた英国をはじめ、

ドイツやフランスなどの先進国でも、

 

いわゆる「右派ポピュリズム」

呼ばれる勢力が台頭している。

 

世界の政治潮流は、

「対話」「協力」よりも

 

「強硬」「対立」 

向かっているかのように見える。

 

◇ 過激で高圧的なリーダーの人気が高まり、

 「Yes か Noか」という二極対立が進み、

 多様な価値観が認められにくくなる。

 

「敵」を明確に掲げるリーダーに

多くの国民の支持が集まり、

 

意見や立場の異なる人たちを阻害し、

攻撃し始め、ますます対立が深まる

悪循環に陥ってしまう。

 

この問題を解決できるのは誰であろうか。

 

政治家だろうか。

 

経済学者だろうか。

 

◇ ピーター・ドラッカーは、

   一人一人の身近にある会社や

   職場の「マネジメント」

 

この問題を解決する鍵だと、

かつて断言した。

 

我々が「マネジメント」を学び、

それを自ら実践することがなぜ、

民主主義を守り前進させる鍵になるのか。

 

その理由と方法について、

これから探ってみることにする。

                                       つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

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