人材流出で窮地に立つ日本企業 vol.441

 

◇ NTT持ち株会社は、昨年

    国内通信への依存から脱却して

   グローバル事業を強化する考えを示した。

 

この事業を進める上で

鍵を握るのは優秀な人材だが、

 

その人材が米グーグルなどIT(情報技術)大手、

いわゆる「GAFA」に引き抜かれている

現状に危機感を示し、

 

待遇改善で対抗するという方針を

NTTは打ち出した。

 

◇ NTTは研究開発の人材として毎年、

    60人ほどの新卒を採用している。

 

ただ、若い世代の研究者は年々、

グーグルのほかアップル、

フェイスブック、アマゾンなど

 

世界の企業との奪い合いが激しくなっている。

 

海外IT企業は、新卒でも優秀であれば

年収数千万円で採用するといわれ、

獲得競争が過熱しているのである。

 

AIの技術はここ数年で急速に発展し、

最先端の動向を知る研究者は少ない。

 

一方で、デジタル化を進める

多くの企業にとって研究者は

事業変革の鍵となっており、

 

企業向けサービスを強化したい

NTTにおいても人材確保が

喫緊の課題となっている。

 

◇ そこでNTTは人材の引き留め策として、

     研究に特化したプロ人材に

    高額の報酬を与えられるよう、

 

    19年度に賃金制度を改革すると明言した。

 

同社の研究開発職の初任給は大卒が

     21万5060円

 

修士課程修了で

   23万7870円 となっている。

 

◇ これはGAFAへの人材流出の

    一つのケースにすぎない。

 

単なる給与面の話ではなく、

働く環境、ビジネスモデル、

労働法、雇用習慣、政治などなど、

 

背景を考えれば複雑だ。

 

◇ とりあえずまず

   やらなければならないことは、

   総合職的に一気に囲い込むのをやめて、

 

「なぜ、この職務が存在しているのか?」を

雇う段階から検討すべきだと思う。

 

大手なら人は集まるだろうが、

このままでは、この流れを変えることは

できないのではなかろうか。

 

優秀な人材は、企業に固執しない。

 

やりたいことに固執する。

 

要は、働く場所は世界中に

いろいろあるということだ。

 

◇ 人が転職するのは、

    企業に対する裏切り行為ではない。

 

 これは人間として自然な動きだし、

まったく違う環境で、

 

経験値を上げることができる

絶好のチャンスだと思う。

 

未来が見える環境に行くのはに正しい選択だ。

 

日本の企業からGAFAに

転職するという背景は複雑だが、

 

メスを入れるとすれば、

対処療法ではなく根底の部位を特定し、

対処することが必要だと思われる。

 

このままだと、

優秀な人材はすべて外資に

もっていかれることになりかねない。

 

 

今日一日の人生を大切に!

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください