◇ 書籍『7つの習慣』に記されている
「木こりと料理人の話」を本日は紹介する。
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森の中で木を倒そうと、一生懸命、
ノコギリをひいているきこりに出会った。
「何をしているんですか」とあなたは訊く。
すると 「見れば分かるだろう」と、
無愛想な返事が返ってくる。
「この木を倒そうとしているんだ」
「すごく疲れているようですが…。
いつからやっているんですか」
あなたは大声で尋ねた。
「かれこれもう五時間だ。
くたくたさ。大変な作業だよ」
「それじゃ、少し休んで、
ついでにそのノコギリの刃を
研いだらどうですか。
そうすれば仕事がもっと早く
片付くと思いますけど」
あなたはアドバイスをした。
すると
「刃を研いでいる暇なんてないさ。
切るだけで精一杯だ」
と、木こりは強く言い返した。
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◇ どこかで聞いたことがあるような話だが、
初めてトンビがこの話を読んだとき、
大きな衝撃を受けたことを覚えている。
一生懸命、木を切っているのだが、
肝心のノコギリがなまっているので
木を切るスピードは遅いし、なにより疲れる。
「これってまさに、
トンビ自身のことじゃないか」 と。
◇ その日その日の仕事は一生懸命しているのに、
まったく進まないとするならば、
「仕事の進め方」に、
どこか問題があるということになる。
まずは仕事の進め方を見直し、
高い生産性をもたらすスタイルを作る。
その上で、一生懸命に仕事をする。
この順番を意識することは、
人生やキャリアをより良きものにするうえで
決定的に大切なこと。
◇ もし、これを逆にして、
低い生産性を改善することなく、
一生懸命、仕事をしている自分を
是とする人は、件(くだん)の木こりを笑えない。
だが、実際に、慌ただしい日常が続くと、
「毎日の仕事が忙しいから、
仕事の進め方を見直す余裕がない」
「だから、日々の仕事を惰性で
こなしていくより他にない」
「いつか見直す必要はあるけれども、
そんな時間もなければ精神力もない」
「いずれ何とかしなければ、
とは思っているのだけれども、、、」
ということになりがちだ。
◇ こうして油断していると、
そんな状態のまま、
数ヶ月、数年、下手をすると十数年、
場合によっては数十年(!)、
といった時間が、
あっという間に過ぎていく。
そんな状態に落ち込むことなく、
人生や仕事を最高に楽しみたい、
と思うのであれば、
いつか、どこかで、
「思い切る」必要がある。
◇ 具体的には、
「自らの能力を高め、
より大きな成果を出るよう、
<抜本的な改革> を図る必要がある」
ということであり、
その取り組みを先送りすれば
永遠に今と同じ状態が続くことになる。
ここでの真の恐ろしさは、
たとえなまったノコギリであってでも、
「まったく切れないわけではなく、
頑張れば、切れなくはない」
というところにある。
この中途半端さが、
学びに対する切実さを減退、
減衰させてしまうのだ。
これが時間の経過とともに
「当たり前の基準」を低下させ、
「この程度にしか切れないのがデフォルト」
という風に勘違いする元凶となるわけだ。
◇ あなたは
「刃を研がず、苦労し続けるきこり」
になりたいのか、
あるいは、
「一日の仕事が終わるたびに包丁を研ぎ、
切れ味抜群の包丁で料理を作る料理人」
になりたいのか、
どちらだろうか?
トンビは後者になりたいと思ったので、
最近なって、かなり遅れたが
頻繁に、包丁を研いでいるのである。
今からでも遅くないと言い聞かせながら……
今日一日の人生を大切に!
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