ちょっとした創意工夫で目線を変える     vol.187

 

◇ イタリアの家電メーカーに

 オイル内蔵型ヒーターという商品があります。

 

温風も出さず 静かで

空気も汚れないというのが「ウリ」です。

 

でもこれだけではほとんど部屋は暖まりません。

 

そして、その割に電気代が高い。

 

ヨーロッパでは主暖房で部屋が暖まったあと、

室温を維持するために使う補助暖房器具

として普及してきました。

 

日本では当初まったく売れませんでしたが、

ある通販会社が、この商品の「ウリ」

1行のキャッチコピーに凝縮して伝えたところ、

創業以来初めての大ヒットとなりました。

 

さてこの企業は、どんなキャッチコピーで

「ウリ」を伝えたのでしょうか?

 

  それは……

 

「寝室に置いておくと、ひと晩中

   ホテルに泊まっているような快適さ」

 

つまり  ”寝室用のヒーター” であることを

「ウリ」にしたのです。

 

それまで  ”寝室用のヒーター” なんていうのは

日本にはありませんでした。

 

キャッチコピーひとつで、

このように売上げが大きく変わるのです。

 

◇ ユニクロ1号店で、柳井さんが採用した

 常識とは違う ある試みとは? 

 

  答えは……

 

「開店時間の常識を変えた」 です。

 

朝6時に開店時間を変更したそうです。

 

1984年6月2日、1号店の前には大行列ができ、

ラジオ中継で柳井氏が

 

「人が多すぎるので来ないでください」

 

呼びかけたほどだったそうです。

 

◇ 逆に営業時間を短くすることで、

 モノがバカ売れすることもあります。

 

栃木県の住宅地にあるパン屋さんは、

週に1日、毎週土曜日の朝しか

営業していません。

 

食パン専門店で、パンなのに かなり高価。

 

高いものは1斤1300円します。

 

しかし朝9時の開店前から

お客さんの列ができ、2時間たらずで完売。

 

近くだけでなく、関東一円から

広くお客さんがくるそうです。

 

商品の品揃えを絞って、

 

そしてさらに値段を上げて

 

他の食パンとは差別化して、

 

さらに営業時間を絞り込んで、

 

そこに集中させ、

 

賑わい感を醸し出す。

 

ひとつの戦略だと思います。

 

◇ 京都市にある町屋をリノベーションした

 カフェで提供される

 

 「賞味期限10分」のケーキが

 

 話題になっています。

 

 その名も 「10分モンブラン」

 

なんとなく口コミで拡がりそうなネーミングです。

 

「ヤドカリ系」と呼ばれるカレーショップが

 急増しているのをご存知でしょうか?

 

「ヤドカリ系」というのは、

昼間に営業していない

居酒屋やバーなどを間借りして、

昼間だけ営業する店のこと。

 

居酒屋や、バーは夜しか

営業していないので、

営業してない昼間に店舗を

貸すことができれば、

お互いメリットが出てきます。

 

今後、このような形態が

増えていくかもしれません。

 

◇ 築地もったいないプロジェクト

         「魚治」(うおはる)

 というお店をご存知でしょうか?

 

築地にあるお店ではなく、

丸の内にある居酒屋さん。

 

「規格より大きい小さい」

 

「形が悪い」

 

「漁や運送時についたキズがある」

 

「獲れすぎた・旬からずれている」

 

「漁獲量が少なすぎて

           取引の対象にならなかった」

 

 

「セリで売れ残った」  

 

 などの理由で、

年間数十億円の魚が築地では、

廃棄されているそうです。

 

その魚を仕入れてきて、

看板メニューにした居酒屋さん。

 

◇ ちょっとした創意工夫や、

 目線を変えることで

 商売の流れが大きく変わります。

 

マーケティングをやっている方なら、

これまでに紹介した事例は、ほとんど

聞いたことがあると思いますが、

ぜひ参考にしてください。

 

今日一日の人生を大切に!

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