中国人の歴史認識⑥  vol.1115

◇ 中国語の「中国」

  という呼称は、

 

 「中央、真ん中」

     の

  「王国、国家」

 

 という意味になる。

 

中国人は

「天下の中央」の王国に

暮らしていると確信していた。

 

つまり「中国」を支配する者こそ

「天下」の正統な支配者である

というのである。

 

◇ 中国の支配者層は、

 

 「自分たちこそ

  文化的に優れているのだ」

 

 という優越感に浸り、

 

「中国のやり方」に

 従わない連中は野蛮人だ」

 

 という基準で

 異国人を品定めしたのである。

 

◇ 中国人はみずからを

 「華り(はなり)と呼び、

 

 文化的、民族的なよそ者たちを

 「夷(い)」と呼んだ。

 

「夷」は、たいてい「野蛮な」

 という意味だとされる。

 

こうした「華夷」の区別は、

 

明らかに

 

中国中心主義的、

 

自民族中心主義的、

 

人種差別的 な色彩を

 

帯びることにもつながる。

 

◇ しかし一方で、

 

 中国人は「夷」である異民族が

 中国に同化することも歓迎した。

 

この点は中国の

おもしろいところであり、

 

ぜひとも理解しておくべきだろう。

 

古代中国人たちは、

 

異民族も中国の文化や風習を

採用すれば、

 

文化的に吸収され、

 

中国人になることができると

考えていた。

 

これを「漢化」という。

 

朝鮮が備教という宗教を

取り入れのも「漢化」

ということになる。

 

かつてのローマ帝国が、

 

ルールさえ受け入れられれば、

ローマ市民となったように、

 

中国人もある意味、

同化してしまえば、

 

寛容性がある民族

なのかもしれない。

      つづく

 

<今日の名言>

鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。

卵は世界だ。

生まれようと欲するものは、

一つの世界を破壊しなければならない。

        ヘルマン・ヘッセ

 

*自分自身の力で自らの殻を
 破らないかぎり、
 羽ばたくことはできません。

 

 

今日一日の人生を大切に!

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