中国人の歴史認識①  vol.1110

◇ いま中国の若年層たちは

  いったいなぜ、これほどまでに

  ナショナリズムを信奉し、

  愛国主義的なのだろうか。

 

 中国の愛国主義の源泉は

 いったいどこにあるのだろうか。

 

 天安門事件のあと、

 中国共産党はいかにして生き延び、

 

 国民の支持を回復したのか。

 

中国に関しては、

こうしたさまざまな疑念が

浮かび上がる。

 

こういった疑念は、

トンビだけではなかろう。

 

中国の若者たちは、

 

いま何を記憶し、

何を忘れようとしているのか。

 

国家によって意図的に作り上げられた

「歴史という物語」として

 単純に考えるわけにはいない。

 

そこには深く淀んだ、

決して拭い去ることができない、

大きな河が流れている。

 

◇ 最近日本国内でよく見かける

  中国人とはいったい何者なのか?

 

その鍵を握るのが、

 

中国における

「歴史」「歴史的記憶」

である。

 

これを理解せずして、

中国の政治、外交、

領土問題、靖国等を

語ることはできない。

 

◇ 最初に、

 「歴史」「歴史的記憶」

 の違いを、

 

我々はしつかりと認識して

おかなければならない。

 

今回シリーズでお伝えする

「歴史」とは、

 

 一歩引いた批判的な視点から

 過去を再構築したものである。

 

一方「歴史的記憶」とは、

 

集合的な記憶、歴史の記述、

 

そして過去のイメージを作りあげる

人々の心の内の場所のことである。

 

今回のテーマは

「歴史的記憶」であって

「歴史」ではない。

 

歴史上何が実際に起きたのか

についての内容ではなく、

 

中国人が「歴史」というものを

どう理解してきたか、

 

そして政治的支配層が

「歴史」をどう作ってきたかを

探るのである。

         つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

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