自分の人生を生きる   vol.1058

オーストリアの詩人、

 リルケに自作の詩を送った

 フランツ・カプスという若い詩人がいた。

 

   彼はリルケに自分の詩の批評を求めて

   手紙を書いたが、

 

リルケはその申し出を断った。

 

批評を求めることなどは

一切やめるようにと、

 

リルケは返信の中で

次のように書いている。

 

あなたの夜の最も静かな時間に、

自分は書かずにはいられないのか、

とご自分にお尋ねなさい。

 (リルケ『若い詩人への手紙』)

 

当時、カプスは

  自分は軍人ではなく、

 

 詩人になるべきではないかと

 迷っていた。

 

「自分は書かずにはいられないのか」

 

 という問いに対して,

 

「書かずにはいられない」

 という返事ができるのであれば、

 

「生活をこの必然性に

        したがってたてなさい」

 

というのがリルケの答であった。

 

書かずにはいられないと

  思えるのであれば、

 

  自分が書いたものが他の人から

  どう評価されるかは

  問題にならなくなるだろうし、

 

自分がどう生きていくかは、

その答えから必然的に導き出される。

 

決して、他の人から

指示されることではなく、

 

他の人の期待に

合わせるようなことではない。

 

自分が自分のために自分の人生を

  生きていないのであれば、

 

  一体、誰が自分のために

  生きてくれるのだろうか。

 

 というユダヤ教の教えがある。

 

どんなことをしても自分のことを

よく思わない人はいる。

 

10人の人がいれば1人は、

あなたのことをよく思わないだろう。

 

10人のうち、7人はその時々で

態度を変えるような人かもしれない。

 

一方、残りの2人くらいは、

何をしてもあなたを受け入れてくれる人に

なってくれるはずだ。

 

あなたはその2人」

付き合っていけばよいのであって、

 

残りの8人、

とりわけ何をしてもよく思わない

1人のことで心を煩わす必要はない。

 

それより大切なのは、

 

自分が自分のために自分の人生を

生きることなのだ。

 

<今日の名言>

文学は死と向き合う環境から生み出され

初めて人の心を打つ 

     多湖輝(千葉大学名誉教授)

*死ぬほど苦労をしないと人の心は読めません。

 

今日一日の人生を大切に!

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