細井平洲(ほそいへいしゅう) vol.1045

十人に三人とも、

不良の臣交りつかうまつれば、

七人の忠良は有(あり)てもなきが如し

            細井平洲

 

すべての職場に

  言えることではないが、

 

 1 0人中 3人ぐらい

    よくない人が職場にいると、

 

 残りの7人が、

 いくらまともでも、

 

無力化されてしまう。

 

職場にはそんな傾向がある。

 

人間は、弱いもの三割が

  自分勝手を言い出すと、

 

  そちらのほうが勢いを持ち、

 

 その結果、

 安易に流されて正論が破れる。

 

  細井平洲は江戸時代の儒者。

 

   その生活は極貧を極め、

 

   両国橋のたもとに

     毎日辻講釈に出ていた。

 

編み笠をかぶり、

扇子一本もって辻に立ち、

 

通行人に道徳を説いて

銭をもらって生活を立てていた。

 

平洲が語れば人だかりができ、

 

やがてその話に感じて

すすり泣く人が絶えなかったという。

 

そのありさまを

 米沢藩の儒者が見かけ、

 

 藩主上杉鷹山(ようざん)の

 師に抜擢された。

 

平洲は鷹山に必死で説いた。

 

我が身が飢え凍える苦しみより、

まず子供らが飢え凍えることを

嘆き悲しむのが人の天性。

 

民百姓にとって

飢えから救ってくれる親は

殿様以外にいない。

 

どうか臣民と艱難(かんなん)を

わかちあって、

 

藩の無駄遣いを省き、

飢えた民を救ってください。

 

鷹山も純真な心を持っていた。

 

平洲に励まされて

米沢藩の大改革を決意。

 

しかし既得権益にしがみつく

人々の抵抗が予想された。

 

平洲は改革を

  成功させるには、

 

  藩主のまわりを志のある人間で

  固めなければならないと説いた。

 

十人の臣に一人不良の臣

立ちまじれば、

一人の毒が全体にまわる。

 

「組織の運命は

   人選びにかかっている」

 

といえる。

 

いつの時代も人事が要。

 

特に採用段階で

いい人材であるかどうかを

見極めることが肝要である。

 

<今日の名言>

20歳だろうが80歳だろうが、

とにかく学ぶことをやめてしまった者は

老人である。

学び続ける者は、みな若い。

人生において一番大切なことは、

頭を若く保つことだ。

    ヘンリー・フォード

 

*どのような立場であれ、知的好奇心を持ち、
   学び続けることが若さを保つ秘訣です。

 

今日一日の人生を大切に!

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