米中貿易戦争は「5G」によりさらに悪化する ③   vol.684

20194に発表された報告書、

 

 5Gエコシステム:

  国防総省に対するリスクとチャンス」には、

 

これら過去の報告書を上回る

恐るべき内容が書かれていた。

 

それは、いま第4次産業革命の

中核的なテクノロジーとして

注目されている次世代の通信規格、

5G に関する内容だ。

 

周知のように、現行の4GLTE

10倍から20倍の速度で、

 

大容量のデータを瞬時に送信可能な5Gは、

自動運転車、遠隔治療、工場の自動化、

建設機械の自動運転、ARVR

 

そしてスマート・シティーなどの

基盤となるテクノロジーである。

 

また、軍事通信の飛躍的な高速化から、

兵士がロボットを遠隔で操作する

新しいタイプの戦闘も可能になるとされている。

 

この報告書の結論を先取りするなら、

5Gのテクノロジーでは

中国が世界を圧倒的にリードしており、

 

アメリカは世界の潮流から

取り残されてガラパゴス化するということだ。

 

これは米国防総省が

潔く負けを認めた報告書だ。

 

そして、その上で中国の覇権の

実現を少しでも遅らせるために、

中国の発展をブロックする提案を行っている。

 

米国防総省が負けを認めた

  背景になっているのは、

 

5Gの規格には2つの異なった

周波数帯があるという事実である。

 

それは以下の2つだ。

1mmWave――アメリカ

・高周波数帯の5Gの規格。

・24GHzから100GHzのミリ波の
  帯域を使用。

・光の性質に近い。

 

2sub-6――中国

・3GHzから6GHzまでの
 低周波数帯を使用した規格。

・ファーウェイがこれを使う
 代表的な企業。

 

米国防総省の報告書によると、

 アメリカが採用したmmWave

 中国のsub-6には大きな違いがある。

 

mmWave光に近い性質を持つ。

 

sub-6よりも少し速度は速いものの、

壁や建物があると電波はブロックされてしまい、

遠くまでは飛ばない。

 

そのためmmWave

5Gのネットワークでは、

多くのアンテナを設置しなければならない。

 

またmmWaveのアンテナは

5Gに独自な規格なので、

 

既存の3G4Gのアンテナを

流用することはできない。

 

まったく新しいアンテナを

設置する必要があるので、

5G導入のコストが高くなる。

 

一方、低周波数帯のsub-6

   音に近い性質を持つ。

 

そのため、壁や建物を貫通するので、

電波はmmWaveよりも

はるかに遠い距離まで届く。

 

その性質は既存の3G4Gに近い。

 

そのため、既存のアンテナに

5G用のパーツを組み込むだけで

ネットワークの設置ができてしまう。

 

新たな規格のアンテナを

新規に設置しなければならない

mmWaveと比べると、

 

はるかに低いコストで

5Gのネットワークが構築できる。

 

これを見ると、sub-6のほうが

はるかに有利であることが分かる。

            つづく

 

今日一日の人生を大切に!

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