◇ ミョーにおかしなタイトルの
本を紹介することにする。
「日本の生き筋」北野幸伯
・・・家族大切主義が日本を救う
「生き筋」という言葉は初めて聞いた。
「粋筋(いきすじ)」なら知っているが。
たぶん、「これからの日本の生き方」
という意味であろう。
サブタイトルの「家族大切主義」
という言葉もピンとこない。
◇ 著者はモスクワ国際関係大学
国際関係学部卒業。
28年間モスクワにいた人だから、
日本語がヘタ、というわけでもない。
「幸せな日本の創り方」をはっきり、
くっきり記した本だと帯にある。
◇「大切にしようと強調すべきものは、
個人より家族だ」という著者は、
日本はこれから家族大切主義で
行くべきだという。
辞書にもある「家族主義」ではない。
ただ単に
「家族を大切にしましょう」という意味だ。
拍子抜けするくらいなシンプルな主張である。
◇ 崩壊する家庭の最大の問題は何か。
それは「長時間労働」だと著者は言う。
そして、日本人の平均睡眠時間は
主要100か国中で最短である。
日本政府は、「家族大切主義」に沿った
政策を行っていくべきである。
国がすべきなのは、
日本人が家族を大切にできる
環境作りのはずだ。
その大きな第一歩が
「長時間労働の是正」であると。
◇ ところが「働き方改革法」は、
「過労死レベルまで働かせることを
合法化している」
と著者はいう。
そんな馬鹿な~。
でも著者の解釈を読むと、
確かにそうだということがわかる。
是正どころか劣化しているかもしれない。
◇「世界一勤勉な国はどこか」と聞くと、
たいてい 日本かドイツ
という答えが返ってくる。
ところが、驚くべし、
ドイツの労働時間は世界一短い。
しかも労働生産性は
日本がOECD中 20位、
ドイツは 8位 である。
ドイツは政府が法律によって
労働時間を厳しく規制し、
違反がないかどうか、
労働基準監督署が監視している。
抜き打ちチェックもある。
違反した会社には
多額の罰金ほか罰則がある。
◇ 著者は「ドイツ式働き方改革」を
日本にも導入すべきだと考える。
もちろん、いきなりはできないから、
施行は法案成立から3年後、
などと決めればいい。
つづく
今日一日の人生を大切に!
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