◇ 帝国ホテルには、
サービスの教訓としている
算式がある。
それが「100-1=0」というものだ。
ホテルでは、ドアボーイが
お客様をお迎えして、
それぞれの持ち場が連携して
おもてなしして、
最後にまたドアボーイが
お送りするわけだが、
そのうちにどこか一つでも
ミスがあれば、
他でどんなに素晴らしいサービスをしても
すべて台無しになってしまう。
つまり、たった一つのことでも
気を抜いてはいけない。
一つマイナスがあれば
答えは99ではない。
「100-1=0」
という意味になる。
◇ 同じことを
「10・10・10(テン・テン・テン)の法則」
というふうにも言うことがある。
信用、すなわちブランドを
構築するには10年かかる。
しかし、そのブランドを
失うのはたった10秒なのだ。
そして失った信用、
ブランドを盛り返すには
また10年かかるということだ。
長い時間をかけてつくり上げたブランドも、
たった10秒で崩れる。
であるから、
一瞬一瞬のお客様との出会いを
本当に大事にしなければいけない。
◇ お客様にご満足いただけると、
「さすが帝国ホテル」と
褒めていただけるが、
たった一つ間違えると、
「帝国ホテルともあろうものが」
という評価になる。
中間の「まあまあ」という
評価がないのがホテル業の
宿命ということになる。
◇ 「100-1=0」や、
ブランドは10秒で崩れる
という訓戒を心に深く刻んで、
「さすが帝国ホテル」
と言われるように頑張ろうと
声を掛けているようだ。
◇ しかし、
人間のやることというのは
理想どおりには絶対にいかない。
必ずミスもある。
その時には、
「お詫びとお礼は1秒でも早く」
というのが鉄則だ。
原因をキチッと究明して、
そのお客様が札幌でも沖縄でも、
飛んでいってお詫びする。
これをやらなければ駄目だ。
サービス業は、これがやれて、
一人前ということになる。
今日一日の人生を大切に!
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