二大リスクに直面する中国経済は前途多難 ①   vol.955

◇ 中国は、米国トランプ政権による

 「米国第一主義」の間隙を縫って、

 

 世界外交の主導権を握れるチャンスを

 掴めないどころか、大きな失敗に陥った。

 

新型コロナのパンデミックをもたらし、

世界経済を大混乱させたからである。

 

しかし、それだけでない。

 

香港への国家安全法導入で民主化弾圧、

 

新疆ウイグル自治区での

イスラム教徒の100万人拘束、

 

南シナ海での島嶼占領による人工島建設、

 

軍事力で台湾をねじ伏せようとする

強硬策など、

 

数え上げたらきりがない「いざこざ」を

あっちこっちで起こしている。

 

◇ 香港への国家安全法導入は、

  中英で結ばれた「一国二制度」

  破棄するもので、

 

 条約や協定という国際間で

 遵守されるべき国際法に違反している。

 

これが中国への信頼感を

根底から奪うことになってしまった。

 

◇ また、中印国境における

  中国軍のインド軍急襲で、

  約20名を殺害する軍事紛争を引き起した。

 

   これに反発したインド政府は、

   経済面での対中国関係を見直し、

 制裁に踏み切っている。

 

これを契機に、インドは日米主導の

「インド太平洋戦略」の関係強化に乗出した。

 

◇ 中国は、自ら種を蒔いている

    さまざまな紛争によって、

 

  外交的な危機感と

    孤独感を深めている。

 

その証拠に、習近平国家主席が、

中国はさまざまなリスクや

課題を予見すべきとした上で、

 

「ブラックスワン」

「灰色のサイ」のような

 

事象に備える必要があるとの

考えを示した、と

 

新華社が1月下旬に伝えた。

 

「ブラックスワン」とは、

  予見が極めて困難で、

  起こる確率は低いものの、

 

   発生した場合には

   甚大な影響をもたらす事象を指す。

 

「灰色のサイ」は、高い確率で

深刻な問題を引き起こすと

考えられるにもかかわらず、

軽視されがちなリスクを意味する。

 

習氏は、こうした「ブラックスワン」

「灰色のサイ」に備える必要性を訴えた。

 

「ブラックスワン」「灰色のサイ」は、

具体的な中身は示されてはないが、

 

これは、「安全保障」「経済」

二つを意味することは間違いない。

          つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

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