◇ スティーブ・ジョブズが
この世からいなくなって、
早いもので、9年が経過したが、
彼の人気は一向に衰える気配がない。
本日10月5日は、彼の命日である。
◇ そのジョブズは、2005年に
母校スタンフォード大学の卒業式にて
行ったスピーチも終わりがけ、
「ハングリーであれ、
愚かであれ」
と学生たちに訴えかけた。
◇ ジョブズはこのスピーチで、
前年に末期ガンの告知を
受けたことを語っている。
それを踏まえて、
「死は生命にとって
唯一にして最高の発明」
「あなた方の時間は限られている。
誰かほかの人の人生を生きて
無駄にしてはいけない」
といった言葉も印象深い。
こうしたジョブズの死生観は、
彼が青年時代により影響を受けた
禅の思想に基づくものともとれる。
◇ たとえば、禅の一派・曹洞宗の
開祖である道元の
「正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)」には、
「生きるときは、ただ生き、
死ぬときは死に向かってただ従う。
いやがったり、願ったりしてはいけない」
という文章がある。
また「正法眼蔵」には、
薪(たきぎ)と灰の関係を例に、
こんな話が出てくる。
薪は燃えて灰になるが、
だからといって灰は後、
薪は先と見てはいけない。
その前後関係はあくまでも
断ち切れており、
あるのは現在ばかりなのだ。
人の生死も同じで、
生が死になるのではない。
生も死も一時のあり方に
すぎないのである。
◇ ジョブズもまた
病気を現世と受け取り、
残された時間を大切に生きた。
「死は生命にとって
唯一にして最高の発明」
という言葉は、
そうした意思の表れであった。
トンビも一回死んでみようかな、
そんな気分になってきところで
本日は締めくくる。
<今日の名言>
ミスを犯した選手には明日はある。
しかし、ミスを犯した指揮官には明日はない。
上田利治(元プロ野球監督)
*リーダーの責任をシビアな言葉で表したのは、
元阪急ブレーブスを何度も優勝に導いた上田監督。
このくらいの覚悟と責任感を持たなくては
リーダーは務まらない。
今日一日の人生を大切に!
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