米中貿易戦争は「5G」によりさらに悪化する ④         vol.685

国防総省の報告書では、

    こうした結果から見て、

 

 ファーウェイを中心とした

 中国のsub-6は、

 

世界市場を制覇することになるのは

目に見えているという。

 

それというのも、

コストが高く電波の届く範囲が狭い

mmWaveでは、

 

よほどの人口密集地で相当な契約者数が

期待できる環境ではない限り、

採算ラインに乗らないからだ。

 

アメリカではそのような環境の

大都市圏は比較的に少ない。

 

一方電波の届く範囲の広い

sub-6では、

 

ひとつのアンテナがカバーするエリアで

獲得できる契約者数が多いので、

容易に採算ラインに乗る。

 

また既存の3G4G

アンテナが使えることも、

 

設置費用を引き下げることができる

大きな利点になる。

 

報告書では、mmWave

   sub-6のこのような違いは、

 

5Gの部品メーカにも

大きな違いをもたらすという。

 

採算ラインに乗りにくい

mmWaveのネットワークでは、

 

設置に意欲的なキャリアは

どうしても少なくなる。

 

その結果、mmWave用の部品も

量産体制に乗りにくいので、

コストを引き下げることが難しくなるのだ。

 

一方、既存のアンテナが使える

sub-6ではこの逆のパターンだ。

 

sub-6の低廉なネットワークの

拡大が期待できるので、

専用パーツの需要は大きい。

 

そのため、早期に量産体制に入るので、

パーツのコストもかなり安くなる。

 

すると、sub-6のネットワークの

設置費用はさらに低下し、

sub-6は一層拡大する。

 

 まさに正の循環だ。

 

このように見ると、

   中国のファーウェイが中心となって、

 

開発が進められている「sub-6」が

これからグローバルスタンダードとなり、

世界を制覇する可能性が高い。

 

mmWave」の速度は

     少し速いかもしれないが、

 

不利な点があまりに多く、

5Gのネットワークとして

拡大するとは到底思われない。

 

いっそのこと、アメリカも

mmWaveを捨てて、

 

はるかにコストが安く、

カバーできるエリアがはるかに広い

sub-6に移行したほうが

よいのではないだろうか?

 

しかし、アメリカにはこの移行が

実質的に不可能な事情がある。

 

それは、すでに米軍がsub-6

高速通信のために独占的に使用しており、

 

この帯域を民間に開放すると、

相互の通信が干渉してしまい、

 

軍事通信やデータの転送に

支障が出てしまうからだという。

 

こうした干渉が起こらないように

別の帯域を開発し、

 

それに移行することも考えられるが、

それには少なくとも10年はかかるという。

 

このような状況から、

米国内では民間の5Gはどうしても

mmWaveでなければならない。

            つづく

 

今日一日の人生を大切に!

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