◇ これまで正規か非正規かという問題は、
労働市場でも大きな議論の対象と
なってきたが、
どうやら問題はそういうレベルでは
なくなっているようだ。
つまり、正規雇用に入ったら
一生安心という時代では
なくなってしまった。
◇ 安倍首相は、
「国内の8割が65才を超えて
働きたいと願っている」などと、
かなり事実を歪めた所信表明演説をした。
実際の継続労働の理由は
経済上の理由が6割近くをあげており、
決して働きたいから働こうとしている
わけではないことが見てとれる。
しかも高齢者が働く場所というのは
非常に限られており、
仮に労働意欲があったとしても、
その意欲に見合う対価が得られ、
しかもこれまでの知見が活かせる
職業を見つけることは、
40代の労働者の状況をみても
絶望的な状況であることがわかる。
年金受給を遅らせたいがために
発言していることはもはや明白だが、
国民は一体これからどうやって
生きていけばいいのか、途方に暮れる状況だ。
◇ 巷では労働力不足が叫ばれている。
しかし、すでに40歳からの早期退職が
猛烈に加速するご時世を見ていると、
人手不足がかなりウソであり、
実際には低賃金で長時間、
大した保険にも加入しないなかで、
働いてくれるような人材や、
建設関係の労働力、
介護にかかわる労働力などが、
圧倒的に不足しているだけであることがわかる。
そして、サラリーマン経験しかないような
ごく一般の人たちが社会に出て働き、
それなりの報酬を安定的に確保できる状況は、
実現できていないことを痛感させられる。
◇ こうした雇用の深刻度については、
当時者として直面されている方が
もっとも強く感じていることと思うが、
人によってはもはや絶望的な気分に
なっている方も多いのではなかろうか。
◇ 日本でも業務委託契約のUber Eatsが、
街中を走っている光景を目にするが、
ややもすれば高齢者が店屋物を届ける時代が、
もうすぐそこまでやってきており、
Uber Eatsではなく
老婆イーツだったなどという、
シャレにならない光景を
目にするのも時間の問題だ。
やがてコンビニで、70才以上の
アルバイト従業員が働いている姿を
目にするのも、さほど時間はかからない。
令和という時代は、高齢者にとって、
想像以上に厳しい時代となるは間違いない。
したがって、今から、ご準備を!
完
今日一日の人生を大切に!
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