◇ 中日ドラゴンズの応援歌を巡り、
「おまえ」呼ばわりが話題になっている。
替え歌でファンが選手に
「おまえが打たなきゃ誰が打つ」
というフレーズに対して、
球団側が選手名で呼びかけてほしいと
要請したのが発端だ。
◇ ネットやテレビでその是非を巡り、
議論が冷めやらない。
「応援歌でそこまで規制するのは
表現の自由にかかわる」
「子供の教育上、理解できる」など様々。
◇「おまえ」だけでなく
これまでOKだった言動に
ノーを突きつける動きが増えた。
世代間での価値観の違いを
映しているのだろう。
◇ そこで思い出したのが
ブームプランニングの中村泰子社長が
書いていたコラム、
モテる男性『3高』より『4低』
◇1990年代ぐらいまでは
高学歴・高収入・高身長が
恋愛・結婚相手として「もてる」基準だった。
トンビの時代は、
まさにそのように言われてきた。
それが正反対の「4低」に移行したという。
では「4低」とは
低姿勢、低依存、低リスク、低燃費
低燃費という表現がなかなかおもしろい。
◇ 出世より家庭とパートナーを重視し、
手堅く生きる男性のイメージだ。
これが現代の「もてる」基準なのだ。
女性の社会進出や経済のサービス化で
男性中心の価値観は
とっくに崩れているのである。
◇ 野球の応援はともかく、
カップルでも夫婦でも「おまえ」
と呼ばれるのを嫌う。
当たり前だが、
対等で公平な関係を強く望んでいる。
偏差値70で、いくら稼いでも
尊大な態度は嫌われる。
◇ では4低時代の生活志向とは
どのような特徴なのか。
一つは20代の結婚願望が意外に強いこと。
「社会人になるまでに
一通りの遊びは済ませている。
周囲で結婚したくない人なんて
聞いたことがない」
と若い男女のカップルが話す。
事実、人口動態データでは
婚姻数は年々下がっているが、
婚活・結婚情報サービス自体は
毎年伸びている。
玉のこしに乗るような
あこがれの結婚ではなく、
お互いが稼ぐ現実的な生活の
パートナーを早く望んでいるようだ。
◇ 現実的な「4低時代」は
ベンツや別荘などは、
もはやあこがれの対象ではない。
ただし日常生活の質を
高めたいというニーズは多い。
コーヒーへのこだわりや2万円超の
トースター「バルミューダ」が
売れているのがその例だ。
見せびらかす感覚は薄く、
高級消費財でも身近なものとして
入り込めるかが重要だ。
過去の価値観と断絶した多くの20代には
従来の成功方程式は通じない。
20代の若者達と今まで以上に対話を重ね、
現代の価値観を学ぶ必要が確かにある。
今日一日の人生を大切に!
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