米ボーイングの最新鋭航空機「737MAX」墜落の原因? vol.484

 

飛行機は、飛ばす上で複雑になり過ぎた。

もはやパイロットよりも

米マサチューセッツ工科大学(MIT)の

コンピューターサイエンティストが

必要になっている。

多くの製品に同様の状況が見受けられる。

 

◇ トランプ米大統領が3月12日に

    ツイッターでこうつぶやいたのは、

 

     米ボーイングの最新鋭航空機

      「737MAX」 

    相次ぎ墜落した問題に対してだ。

 

◇ 10日、エチオピアの

   首都アディスアベバから

    ケニアの首都ナイロビに向かう

    エチオピア航空302便が離陸から

    約6分後に墜落。

 

その機材が2017年から各国で運航していた

737MAXで、乗客乗員157人の全員が死亡した。

 

18年10月にインドネシアで起きた

ライオン航空の墜落事故も同型機だった。

 

相次ぐ事故に何らかの共通の原因が

あるのでは、と疑われている。

 

◇ 「737」はボーイングが1960年代から

    改良を続けてきた小型機の“ロングセラー”だ。

 

地方都市を結ぶ路線や、

新興国などで根強い需要がある。

 

その最新鋭機が、

半年間で2度墜落する異例の事態。

 

中国や欧州などの各国・地域の航空当局は

事故直後から737MAXの運航停止を決定。

 

◇ 一方、米連邦航空局(FAA)が

   運航停止を決定したのは3月13日だ。

 

ボーイングは同日、同型機の航空会社への

引き渡しを一時停止すると発表。

 

事故と引き渡し停止で、

同社の業績への影響が懸念される。

 

◇ FAAは墜落の原因を特定していないが、

    有力なのが737MAXで初めて搭載した

  「MCAS(操縦特性向上システム)」

 の不具合だ。

 

このシステムは機体に取り付けた

センサーの情報を基に、

 

失速しそうな姿勢になると

自動制御して墜落などを防ぐ機能を備えるという。

 

それが何らかの理由で

正常に動作せず事故につながった、

との見方が航空業界に広がっている。

 

◇しかもこの問題は、

   トランプ大統領が指摘したように、

 

   いちシステムの問題にとどまらない

   深刻さを抱えていそうだ。

 

◇ そもそも民間航空機はメーカーが

    機種ごとに、設計段階や製造工程において

    安全性に関する厳しい審査基準を

    満たす必要がある。

 

そのうえで航空会社が1機ごとに

検査を受けなければ飛ばせない。

 

慢性的なパイロット不足などを背景に、

かねてデジタル化による安全性や

信頼性の向上を図ってきた航空業界。

 

当然、個々の部品の故障や

ソフトウエアの誤動作があっても、

 

システム全体で補完して安全を

確保するような開発プロセスの

ガイドラインは80年代に定め、

 

FAAなどの検査の過程にも

組み込まれていた。

 

◇ ところが近年は

「システムが格段に複雑化する中、

何が安全かを定めて検証する

仕組みづくりが追いつかなくなっている」

 

と航空機や自動車のソフトウエア開発に

詳しい専門家は指摘する。

 

安全性や信頼性をより

    高めるはずのシステムを、

 

人間が時として制御できず事故を

引き起こしてしまう──。

 

自動車業界で急速に台頭する

自動運転車でも起こりうる、

 

古くて新しい問題を今回の事故は

浮かび上がらせている。

 

 

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