入社希望者が殺到中の『遊ぶ鉄工所』 vol.345

 

◇ 本日ご紹介する会社は、

     油まみれの鉄工所から大変身。

 

現在はディズニーやNASA、ウーバーとも

取引するという京都の注目企業である

        HILLTOP株式会社

 

京都府宇治市に、お風呂、社員食堂、

筋トレルーム付きの建坪600坪の

全面ガラス張りの社屋を構え、

全国から入社希望者が殺到中。

 

月面探査チーム「HAKUTO」の

サポーティングカンパニーも務める同社だが、

かつては、普通の古びた町工場であった。

 

それが、なぜ変わったのか、

どう変わったのか。

 

◇ 同社では、かつて人が機械に

    張り付く時間が8割だったのが、

 

現在は、デスクでの

クリエイティブな時間が8割、

機械の前が2割。

 

機械が働くのは人が帰った夜中。

 

これで利益率が20%を超える

というのだから、すごい。

 

同社の受注の8割は、

製作数1~2個の多品種単品。

 

月に3000種類をオーダーメイドで作る、

クリエイティブな現場だ。

 

知恵を絞って新しいことをやるのは楽しい、

同じことの繰り返しは楽しくない。

 

従って、同社では既に作ったものを

データベース化し、楽しいことしかしない

製造業を目指している。

 

本格的なロボット、AI活用時代に

企業がどう変わるべきなのか、

 

これは一つのモデルとして

注目すべきケースだと思う。

 

毎日同じ製品を大量生産していた町工場は、

「24時間無人加工の夢工場」へと変身。

 

今のヒルトップに、油まみれで働く社員は、

ひとりもいない。

 

◇ では、この会社の方針を

      具体的に見ていこう。

 

普通の鉄工所の場合、

   就業時間の8割が機械の前、

    2割がデスク仕事だが、

    ヒルトップではこの割合を逆にした。

 

昼間は、デスクで人がプログラムをつくる。

    人が帰った夜中に、機械に働いてもらう。

 

「利益」を追いかけるのではなく、

      「人の成長」を追いかける。

 

日本の大企業(親会社)が採用する

   「ジャストインタイム生産方式」も、

     下請いじめのひとつ。
  (トンビもまさにそう思う)

     ウィン・ウィンの相手とだけ取引する。

 

会社の中のあらゆるもの、

     刃物やボルト1本に至るまで番号づけして、

     すべてに細かく「番地」をつけた。

 

「職人はつくらない」

     職人一人ひとりがバラバラに持っていた

     機械セッティングやプログラミングの

      ノウハウを全部吐き出させて、

      統一基準となる標準値を定めた

 

◇ 「職人は、つくらない」というのは、

   「獺祭」で有名な旭酒造と同じ考え方で、

   これから伸びる製造業の条件だと思う。

 

これまでの常識にあぐらをかくのではなく、

  積極的に人間らしい職場を追求していく。

 

このような姿勢から21世紀の優良企業が

生まれるのではないだろうか。

 

そんなことを考えさせられた。

 

ルーチン化した仕事を

いかにしてロボット、AIに任せるか。

 

本書から学ぶことは多いと思う。

 

 

今日一日の人生を大切に!

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