◇ 本日は、奇妙な本を紹介する。
アマゾンや楽天では決して
手に入れることができない本である。
本日から2日間、心して読んで欲しい。
題目は「男色木芽漬(だんしょくきのめづけ)」
男の同性愛をあつかった小説らしい。
なんとなく、題目からして意味深な感じだ。
背筋に冷たいものが走る。
ご存知の方は少ないと思われるが、
日本は古来から こっちが大変盛んであった。
外国人もビックリするくらいに。
◇ 16世紀以降、ザビエルをはじめ
多くの宣教師が来日したが、
彼らが本国に送る手の中身を見てみると、
日本人についてこのように書いている。
日本人は優れた天性と風習をもち、
世界中のもっとも高尚で思慮あり、
よく教育された国民に匹敵する。
しかし悪い面ではこれ以下がないくらい
善悪の矛盾が極端である。
彼らの第一の悪とは、
「色欲のふけること」である。
それも最悪の罪は男色(衆道)である。
彼らはこれを重大なことだと思わないから、
若衆たちも関係のある相手も
これを誇りにして公然と口にする。
仏僧は、女との関係を罪悪として
禁じられているため、衆道の悪徳に耽る。
なるほど、日本人には古来から
このような性癖があったのか!
前置きはこのくらいにして、
本文に入ることにする。
◇「男色木芽漬」が書かれたのは、
元禄頃である。(1688~1704)
赤穂浪士の討入りがあったころで、
武家社会にはまだ戦国の遺風があって、
まだ随分と男気の強い社会であった。
したがって、あっちも大変盛んであった。
だから、殿様にお茶をだし、
来客を案内する社長秘書兼受付嬢も
「 児小姓(こごしょう)」
という美少年が勤めた。
児小姓は「藩の顔」である。
藩内から美形の少年が集められ、
綺麗な振り袖をきせられて、
大人の草履取りがつけられ、
大切に世話されながら御用を勤めた。
この「男色木芽漬」にも児小姓の話がでてくる。
◇ 真野山三郎は 十五歳。
まるで中秋の名月のように
一つの欠点もない美貌の持ち主であった。
いま風に言うと 「超イケメン」
元禄の頃は「超イケメン」は、
現代ではあまり考えられないが、
女よりも男にモテたのである。
あまりの美しさに、口をあけて
眺めぬ者はいなかったという。
江戸時代の藩では「児小姓吟味」といって、
男色を好む殿様が美少年を
家中からくまなく探させ、
お側に差し出される風習があった。
当然、自然の成り行きで
山三郎も殿にねらわれた!
つづく
今日一日の人生を大切に!
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