インドのカースト制度とITの関係    vol.33

 

◇ ITと聞いたら、もうなんとなく

ひと昔前の少し古びた言葉のように感じます。

 

また最近はITよりも、IoTという言葉を

いろんなところで見かけます。

 

クラウドが出てきたと思うと、 ビックデータ、

AI等 、新しい言葉が次々に出てきます。

 

そのぐらい、世の中の変化が早いということです。

 

◇まさにIT新時代の到来ですが、

今後の成長力という意味では、

インドは世界一だと思います。

 

人口も、2050年には中国を抜いて、

世界第一位の人口大国になるだろうと

予測されています。

 

では、なぜインドでITが発達したかというと、

実は「カースト制度」と深い関わりがあります。

 

◇「カースト制度」とは、インドで生まれた

独特の社会的身分制度のことで、

インドでは「ヴァルナ」「ジャーティ」

呼ばれています。 

 

「ヴァルナ」には、4つの階級が存在し、

上からバラモン、クシャトリヤ、

ヴァイシャ、シュードラ  に分けられます。 

 

そして「ジャーティ」は、カースト

さらにそれぞれの職業で細分化したものです。

 

◇オフィスの掃除ひとつとっても、

「机の上を拭く階層」「床を拭く階層」

違っているので、日本だと1人でできる掃除でも

何人ものインド人を雇わなければなりません。

 

結果的にはそれが「ワークシェアリング」

つながっていますが、

経済発展にとっては足かせです。

 

インドでは、ヒンズー教徒が数多くを占めます。

 

ヒンズー教の全身は、バラモン教です。

 

バラモン教からヒンズー教になる過程で、

職業階層が固定化されました。

 

ところが、ITは最近生まれた新しい産業です。

 

したがって職業としての

カーストの縛りがありません。

 

つまり低い階層の生まれでも、

能力さえあればITの仕事に就けるのです。

 

これがインドでIT産業が発展した理由です。

 

◇また、インドはイギリスの植民地

だったので、多くの人が英語を話せます。

 

そしてインド国内には憲法で

公認されている言語が、21もあります。

 

となると、結果的には英語が

インド国内の共通語となります。

 

ITと英語、そして伝統的に数学が

得意の人が多いということになると、

ソフト開発に非常に有利となります。 

 

◇またアメリカと昼夜が逆というのも

メリットです。

 

インドに仕事を依頼すれば、

アメリカが寝ている間に、

インドで作業が可能です。

 

たとえば、

アメリカが夜の間にインドでソフトを作ります。

簡単なソフトなら、翌日に受け取れます。 

 

◇そして今インドの中でも、

注目を集めている都市が、

バンガロールです。

 

インド版シリコンバレーと

言われている、このバンガロールに

世界中の優良企業が集まってます。

 

マイクロソフトの研究開発拠点は、

イギリスケンブリッジ、 中国、北京、

インド・バンガロールにあります。

日本にはありません。

 

この事例一つ見てもわかるように、

日本は世界の重要な

戦略拠点から外れています。

 

それは何故かというと、

優秀な人材が少ないということです。

 

また、同じ給料であれば、

中国、インドに行けば、

同じ能力の人を2人雇えるということです。

 

日本は、今のままでは、

これからどんどん出遅れていきます。

 

世界の大きな流れに乗れなくなっています。

 

その原因の根底にあるのが、

「少子高齢化」と「日本の教育のあり方」

ではないかと思います。

 

◇インドのイメージは、もはや

「インド=カレー」ではありません。

 

あと10年もしたら、

「インドはソフトウェアの国」

誰もが答えるようになると思います。

 

教育レベルやソフトウェアの分野では、

インドは、日本よりも圧倒的に上をいきます。

 

もう追いつけません。  

 

そのくらい離されています。

 

インドのイメージが少し変わった

のではないでしょうか?

 

<今日の名言>

日本の男はそんなこと言わないよ 

何も言わない 眼で言うよ

 

おまえのこと 「愛しているよ」

 

すると 向こうも眼で答えるな  

 「悪いけど あんたのこと嫌い」

 

するとこちらも眼で答えるな  

わかりました。いつまでもお幸せに」

 

そのまま くるっと 背中を向けて 

黙って去るよな 

 

それが日本の男のやり方よ。     by 寅さん

 

*眼でものを言う、

これが日本男子のやり方です。

だから日本では忖度するのかもしれません。

この寅さん方式を学ばなければ…

 

*今日一日の人生を大切に!

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