多様な構成のグループから生まれる斬新なアイデア   vol.987

◇ 第二次世界大戦中、

   ドイツ海軍と戦っていた連合国は

   決定的な劣勢にあった。

 

ドイツの潜水艦は、

連合国の船団を見つけると、

 

暗号信号を周辺の他のドイツ潜水艦に送り、

その位置を知らせる。

 

こうして集まってきた潜水艦が

「ウルフパック」(オオカミの群れ)

 をなして集団攻撃を加え、

 敵側に大打撃を与えるのだ。

 

◇ この作戦は驚異的な成功を収め、

  1940年から41年にかけて、

 

 ドイツ海軍は一ヶ月に50隻以上を沈め、

 計5万人以上の死傷者を出したのだった。

 

連合国はこうした攻撃になす術もなかった。

 

というのも、

史上最強の暗号機械「エニグマ」によって

作成されるドイツ軍の暗号システムを

解読できなかったからだ。

 

◇ そこでイギリス諜報部は、

    ブレッチレー・パークと呼ばれる

    巨大なヴィクトリア時代の邸宅に、

    史上最強の暗号解読チームを創設した。

 

 暗号解読には言語学の専門家が

 あたるのが伝統的なやり方だったが、

 

ここには、

 

数学者 や 科学者古典学者

チェス名人クロスワード・マニア

 

といったさまざまな種類の人間が集結し、

極秘裏に解読作業が進められた。

 

この多様な顔ぶれからなるチームは

一致協力してエニグマの解読に成功し、

 

その結果、海戦の形勢は

連合国有利に逆転したのである。

 

◇ ブレッチレー・パークに

  集結したような、

 

  多様な人間で

  構成されるチームのほうが、

 

   ユニークなアイデアを生み出す確率が

   高いことをに疑いの余地はない。

 

ここで多様というのは

単に専門分野だけではなく、

 

文化、民族、地理的背景、

年齢、性別 などの点での

多様性を含んでいる。

 

チームのメンバーがこのように

多様であれば、

 

異なる視点やアプローチ、

考え方などが出てきやすいし、

 

予測不能な概念の結びつきが生まれる

可能性が高まることも証明ずみだ。

 

◇ アメリカが他国の追従を許さない

 イノベーション王国であるのは、

 

 その人口構成の多様さのおかげだと

 多くの人が指摘している。

 

最高のアイデアは、

そういうモザイクのような

多様な人びとがチームを作り、

 

ひとつのプロジェクトに取り組む

なかから生まれてくる。

 

そのなかの人間が、一人では絶対に

思いつかなかったような答えがでてくる。

 

もしあなたが、

今までにないアイデアが必要ならば、

 

人種や、文化にこだわらず、

多様な多彩な人間を集めることをお勧めする。

 

 

今日一日の人生を大切に!

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