成熟と喪失と日本郵政  vol.717

 「成熟」するとは

  なにかを獲得することではなくて、

「喪失」を確認することだ。

 

文芸評論家の江藤淳は

    1960年代の著作「成熟と喪失」

    日本社会の母子の密着関係を問題視した。

いびつな相互依存の結びつきを

解体した先にしか、

 

真の成熟 成長はない

 

しかし母親は息子が自分と

違った存在になっていくことに

耐えられずにその成長を呪う。

 

日本郵政の今を考えるとき、

 この半世紀前の明察が思い起こされる。

 

欧米と異なる日本独特の慣行

とされる親子上場で、

 

持株会社の日本郵政とその傘下の金融2社が、

2015年11月 それぞれ株式を公開した。

 

しかし、この度の相次ぐ不祥事で、

子離れの機を逸すれば、

ジリ貧となる恐れが大いにある。

 

金融2社をいつどのように手放すか。

 

どこか歪んだ母子関係にくさびを打つときが、

近づいていることは間違いない。

 

 

今日一日の人生を大切に!

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