米中貿易戦争は「5G」によりさらに悪化する ⑥       vol.687

国防総省の報告書は、

   この状況を国家の安全保障に対する

   大きな脅威であると見ている。

 

もし中国のsub-65G

グローバルスタンダードになると、

sub-6の通信機器の価格は低下する。

 

そうした機器の製造では、

ファーウェイをはじめとした

中国メーカが中核になることは間違いない。

 

アメリカではmmWave

ガラパゴス化しているので、

 

sub-6」の機器の製造は

拡大しない可能性が高い。

 

そしてこの報告書が指摘している

重要な事実は、

 

アメリカの軍事通信ネットワークが

sub-6」であるという点だ。

 

ファーウェイをはじめとした

中国のメーカがsub-6の機器の製造で

世界をリードする状況では、

 

アメリカ軍はその高度な

軍事通信ネットワークを維持するためには、

 

中国のサプライチェーンに

依存しなければならないことになる。

 

アメリカ軍の心臓ともいえる

5Gの通信システムが、

中国企業に依存し、握られるのだ。

 

この報告書は、これを安全保障上の

最大の脅威のひとつになるとしている。

 

しかし、この報告書では、

    アメリカはどれほど中国に圧力をかけ、

    中国の発展を抑止しようとしても、

 

アメリカは不利な点が多い

mmWaveの使用を

各国に説得するのは困難なため、

 

中国が5Gで世界をリードすることは

止められないとしている。

 

だが、それでも国家の安全保障上の

脅威に対処する必要から、

 

中国には最大限の圧力をかけるべきだとして、

以下のように提案している。

 

国防総省は中国の通信システム技術の

   発展を遅らせるために、

「知的財産権」の保護を攻撃的に

  主張しなければならない。

 

また、中国が最終的に完全に

自立することになったとしても、

欧米企業の市場損失のペースを

遅らせるために、

輸出規制を導入しなければならない」

 

報告書はこのように主張し、

中国のテクノロジーの世界的拡大を

抑止するための輸出規制の導入を

提案している。

             つづく

 

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