◇ ペットが、もしも死んでしまったら
丁寧に供養したいと考える人が
最近増えている。
そんな飼い主や家族の思いを反映して、
葬儀やお墓などが、
ほとんど人間と同様になっている。
一方で飼い主の中には、
自身の高齢化などに伴って、
自分で世話ができなくなったときの
愛犬や愛猫らの行く末を心配する人も多い。
「私の飼っていた猫のクロちゃんが高齢になって、
次第に徘徊(はいかい)や失禁などの
認知症症状が出てくるようになった」
という話を聴いた。
自分と同じように、ペットの介護や看護、
散歩や食事などの生活面で困っている人が
大勢いるのではなかろうか。
◇ 日本のペットの飼育頭数は
犬猫だけで1844万6000頭を数え、
(17年全国犬猫飼育実態調査、ペットフード協会)
人間の子供(15歳未満)の数を大きく上回っている。
もはや家族の中では子供よりも
犬や猫の方が身近な存在かもしれない。
しかも長生きになっている。
長く生きれば、
それだけ飼い主や家族との絆は深まる。
◇ 東京・八王子にある
「フランセス・メモリアルTOKYO」は、
以前は結婚式場だったが、
3年前からペット専用の葬儀場になった。
年間で140~150回の葬儀が催されるという。
ステンドグラスが美しい厳かな雰囲気の
セレモニーホールが会場だ。
フランセス・メモリアルTOKYOで行う
チャペル式のペット葬。
内容は人間と変わらない。
祭壇への点灯式、司祭の話、
参列者による献花、黙とう、
そして賛美歌と人間の葬儀
ほとんど変わらない内容だ。
違うのはモニターに映し出される映像が
犬だということと、
たまに会場内に犬連れの参列者中から
吠えたり、うなったりする音が聞こえるぐらい。
このホールを使った葬儀の基本料金は、
小型犬と猫で 10万4800円
中型犬は 11万4800円
とホームページにある。
また、施設内にはペット専用の納骨堂もあり、
小さな骨つぼがいくつか置かれていた。
しかし、
こんな立派なとこで葬儀をしたら、
はたしてペットたちは、
本当に喜んでいるのだろうか?
ペットの親戚が葬儀に参列していて、
その立派な葬儀を見て
「◯◯ちゃんは幸せだね」と思うかもしれないが……
そんなことは稀である。
疑問に思うところも多々ある。
つづく
今日一日の人生を大切に!
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