曽呂利新左衛門(そろりしんざえもん) vol.1019

飯はいつにても、うき物なり

しかし なにもうまき風味はなし

 

職場の上司に好かれるのは

  至難の業である。

  

  嫌われないのがせいぜいで、

  首をすくめている人もいる。

 

  

戦国時代であればなおさら。

 

主君の怒りを買えば切腹もありえた。

 

ところが、

主君に気に入られる天才が現れた。

 

それが 曽呂利新左衛門

    堺の鞘師(さやし)である。

 

刀の鞘を作らせると

 「刀身がソロリと納まる」ので

  曽呂利といった。

 

 この男、滑稽話が上手で、

 豊臣秀吉に気に入られ、

 いつも御前に呼ばれた。

 

大阪お笑い芸人の元祖でもある。

 

 

曽呂利が秀吉に寵愛されるのをみて

周囲はうらやましがった。

 

あるとき側近たちが尋ねた。

 

どうしたら主君に気に入られるのか

          伝授してくれ!

 

すると曽呂利はこう答えた。

 

飯は定まった味はない。

 

一方、菓子は甘くてうまい。

 

ならば、明日から飯をやめて、

うまい菓子だけ食べればいいかといえば、

それは無理。

 

それと同じで、主君に菓子みたいに

甘いことを言っても飽きられる。

 

甘いものは場合によっては、よくない。 

一方、飯はいつでもよい物。

 

甘いことをいって主君に用いられよう

というのは大きな了見違い。

 

コメの飯のように、さして味がないが、

退屈もせず、気遣いもいらない。

 

それを目指しておゆきなさい。

 

 

人間は自然体が一番!

 

これが人間関係の秘訣らしい。

 

<今日の名言>

成功の成否は人の和にあり

 元住友金属鉱山社長 藤森正路

 

 *大きな物事を成し遂げるには
   「和合の精神」が必要です。
  全員のベクトルを合わせることが
  できたとき、それは実現します。

 

 

今日一日の人生を大切に!

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