飯はいつにても、うき物なり
しかし なにもうまき風味はなし
◇ 職場の上司に好かれるのは
至難の業である。
嫌われないのがせいぜいで、
首をすくめている人もいる。
戦国時代であればなおさら。
主君の怒りを買えば切腹もありえた。
ところが、
主君に気に入られる天才が現れた。
それが 曽呂利新左衛門
堺の鞘師(さやし)である。
◇ 刀の鞘を作らせると
「刀身がソロリと納まる」ので
曽呂利といった。
この男、滑稽話が上手で、
豊臣秀吉に気に入られ、
いつも御前に呼ばれた。
大阪お笑い芸人の元祖でもある。
曽呂利が秀吉に寵愛されるのをみて
周囲はうらやましがった。
◇ あるとき側近たちが尋ねた。
どうしたら主君に気に入られるのか
伝授してくれ!
すると曽呂利はこう答えた。
飯は定まった味はない。
一方、菓子は甘くてうまい。
ならば、明日から飯をやめて、
うまい菓子だけ食べればいいかといえば、
それは無理。
それと同じで、主君に菓子みたいに
甘いことを言っても飽きられる。
甘いものは場合によっては、よくない。
一方、飯はいつでもよい物。
甘いことをいって主君に用いられよう
というのは大きな了見違い。
コメの飯のように、さして味がないが、
退屈もせず、気遣いもいらない。
それを目指しておゆきなさい。
人間は自然体が一番!
これが人間関係の秘訣らしい。
<今日の名言>
成功の成否は人の和にあり
元住友金属鉱山社長 藤森正路
*大きな物事を成し遂げるには
「和合の精神」が必要です。
全員のベクトルを合わせることが
できたとき、それは実現します。
今日一日の人生を大切に!
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