島津斉彬(しまづなりあきら )   vol.985

人材は一癖あるものの中に

撰ぶべしとの論は、

今の形勢には至当なり

 

島津斉彬、幕末の薩摩藩主。

 

  これほどの巨人もいない。

 

日本全土が大平に眠っていたとき、

彼だけが目覚めており、

何をなすべきかを知っていた。

       

 斉彬、畏るべし!

 

理化学に基づいた工業力こそが

  西洋列強の力の根源であると見破り、

 

 アルファベットを学び、電信機を試し、

  硫酸をつくり、精錬所を設け、

    地雷を製造。

 

薩摩の地に近代工業国家の模型をつくった。

 

佐賀藩の鍋島直正も水戸藩の徳川斉昭も、

彼ほどの世界認識には至っていない。

 

歴史にとっては、

この一人の覚醒が決定的であった。

 

そして彼のもとには人材が育った。

 

斉彬の人事思想ははっきりしている。

 

  君主は愛憎で人を判断してはならぬ。

 

 十人が十人とも好む人物は

 非常の時勢に対処できぬから登用せぬ。

 

 人も馬と同じで一癖ある者でなければ

 用に立たない。

 

 一芸一能あるものを登用する。

 

この方針で斉彬は

「非常の人物」を登用した。

 

結果、明治維新の人材が出た。

  

その代表格が 西郷隆盛 である。

 

西郷もまた斉彬の教えに従い、

個性的な人物を政府に次々に登用した。

 

職場はたいてい

    好人物が登用される。

 

 だが斉彬はその快適さを

  あえて切り捨て、

 

癖のある、あつかいにくい男を

選んで事をなした。

 

荒馬を乗りこなす

古武士の気概に似ている。

 

西洋の理化学と古武士の気概

 

それが奇妙に交じりあっているところが、

薩摩に生まれた「近代」の面白さである。

 

<今日の名言>

「過去のせい、誰かのせい」を

  捨てたときから、人生は好転する。

  ウェイン・ダイアー(心理学者)

 

*自らの未来を変える第一歩は、
   自分自身の考えや選択、
   過去の行動から起きていることだと
   認識すること。

 いっそのこと潔くポイと捨てましょう!

 

今日一日の人生を大切に!

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