人材は一癖あるものの中に
撰ぶべしとの論は、
今の形勢には至当なり
◇ 島津斉彬、幕末の薩摩藩主。
これほどの巨人もいない。
日本全土が大平に眠っていたとき、
彼だけが目覚めており、
何をなすべきかを知っていた。
斉彬、畏るべし!
◇ 理化学に基づいた工業力こそが
西洋列強の力の根源であると見破り、
アルファベットを学び、電信機を試し、
硫酸をつくり、精錬所を設け、
地雷を製造。
薩摩の地に近代工業国家の模型をつくった。
佐賀藩の鍋島直正も水戸藩の徳川斉昭も、
彼ほどの世界認識には至っていない。
歴史にとっては、
この一人の覚醒が決定的であった。
そして彼のもとには人材が育った。
◇ 斉彬の人事思想ははっきりしている。
君主は愛憎で人を判断してはならぬ。
十人が十人とも好む人物は
非常の時勢に対処できぬから登用せぬ。
人も馬と同じで一癖ある者でなければ
用に立たない。
一芸一能あるものを登用する。
この方針で斉彬は
「非常の人物」を登用した。
結果、明治維新の人材が出た。
その代表格が 西郷隆盛 である。
西郷もまた斉彬の教えに従い、
個性的な人物を政府に次々に登用した。
◇ 職場はたいてい
好人物が登用される。
だが斉彬はその快適さを
あえて切り捨て、
癖のある、あつかいにくい男を
選んで事をなした。
荒馬を乗りこなす
古武士の気概に似ている。
西洋の理化学と古武士の気概
それが奇妙に交じりあっているところが、
薩摩に生まれた「近代」の面白さである。
<今日の名言>
「過去のせい、誰かのせい」を
捨てたときから、人生は好転する。
ウェイン・ダイアー(心理学者)
*自らの未来を変える第一歩は、
自分自身の考えや選択、
過去の行動から起きていることだと
認識すること。
いっそのこと潔くポイと捨てましょう!
今日一日の人生を大切に!
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