◇ 考えてみれば、
仮想通貨が登場してから
世の中が変わるまで、
あっという間だった。
発端は2014年だった。
東京・渋谷の「マウントゴックス」
という怪しい会社が倒産し、
ビットコインなる仮想通貨の存在が
世に広まった。
海外では、英国やカナダのように
いち早く仮想通貨を認め、
関連法の整備や仕組み作りに
取り組む国もあった。
だが日本は、
「国家の後ろ盾がない通貨が
普及するはずがない」
という立場を崩さず、
すべての対応が後手にまわった。
その結果、社会にさまざまな
混乱の種をまき散らすことになった。
◇ 仮想通貨の普及率が上昇する中、
金融機関がそれまでドル箱としていた
あらゆる手数料が劇的に低下した。
その結果、
金融機関には大きな打撃となった。
金融機関以上に
大きな打撃を受けたのは国だ。
個人や企業間のカネの流れが
把握できなくなり、税収が激減した。
ビットコインによって国は事実上、
金融政策を放棄せざる得なくなった。
◇ 仮想通貨が産声を上げてから、
10年足らず。
その普及の過程では、
会社を早々と退社し
関連ベンチャーを起業し、
巨万の富を築いた者も現われた。
逆に、多くの金融機関の社員が職を失った。
「まさか、ここまで早く
普及するとは思わなかった」
と誰もが口にした。
つづく
<今日の名言>
戦いにおいては、
一人が千人に打ち勝つこともある。
しかし自己に打ち勝つ者こそ、
最も偉大な勝利者である。
ネルー(インド初代首相)
*人生は自己との戦いがすべて。
今日一日の人生を大切に!
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