100年に一度のモビリティ改革「Maas」で世の中こう変わる③   vol.479

 

◇ フィンランドのMaaSグローバルが

    展開するMaaSアプリ 「Whim(ウィム)」

 

クルマを定額乗り放題のような

パッケージプランとして提供すればいいという

アイデアがフィンランドで生まれ、

 

MaaSというコンセプトに

まとめあげられたのが14年のことである。

 

その翌年には、生みの親となった

フィンランド人がMaaSを事業化するための

ベンチャーMaaSフィンランドを立ち上げ、

 

16年にはヘルシンキでMaaSアプリの

「Whim(ウィム)」(気まぐれの意)を

リリースして、実際にサービスを開始した。

 

Whimには色々な料金プランがあるが、

 

最上位のプランでは

月額 499 ユーロ(約6万4000円)で、

 

1回5km以内までのタクシーも含めて、

市内の交通手段が乗り放題になる。

 

499ユーロを高いと思うか

安いと思うかはそれぞれだろうが、

 

マイカーを保有すればローンと

維持費で最低でも 月額4万~5万円

にはなるから、

 

公共交通の乗り放題が付いて

6万円強なら決して高くはない。

 

マイカーは便利なようで、

目的地で駐車場を探すなど

何かと手間がかかるが、

 

Whimならばそんなストレスからは

解放される。

 

それこそ、その日の気分と場所に応じて

気まぐれに移動手段を選べる自由は、

マイカーにはないものだ。

 

◇ MaaSグローバルの資料によると、

 サービス開始後、Whimユーザーの

 マイカー利用率は半減している。
       (40%→20%)

 

Whimの登録者は

18年10月現在で6万人だから、

 

マイカー利用が40%(2万4000台)

だったものが半減すると、

 

単純計算すれば実に1万2000台の

マイカーが路上から“消えた”ことになる。

 

◇ 一方、導入前は50%に満たなかった

 公共交通の利用率が74%に増加しており、

 

タクシーとレンタカーの利用も

増えている。

 

それが、ヘルシンキの経済や社会に

どれだけのインパクトをもたらしているのか

までは分からない。

 

しかし、マイカーが減れば、

その分、渋滞や事故は減るだろうし、

大気汚染やCO2排出量も減る。

 

クルマに占拠されていた道路は

人のための空間になり、

子供は路地で遊べるようになるだろう。

 

マイカーが減ることは

都市にとっても人にとっても、

メリットこそあれデメリットは少ない。

                                     つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

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