山笑う  vol.725

「山笑う」とは、

    俳句における春の季語。

 

故郷やどちらを見ても山笑ふ 正岡子規

音たてて筑紫次郎や山笑ふ  熊本たろう

水底の石のゆらめき山笑ふ  長谷川櫂

筆取りてむかへば山の笑ひけり  蓼太

 

もとは、中国の王朝である

  北宋の時代の画家・郭熙(かくき)

  の言葉だ。

 

春になると、木々が芽吹き、

山全体が徐々に明るい様子に

なることをいう。

 

山に生息する様々な動植物は、

春になるといきいきと活動を始める。

 

一斉に花を咲かせ、鳥たちもさえずる。

 

静まり返っていた冬の山に比べ、

明るくのどかな雰囲気に包まれる。

 

したがって、

山が笑っているように見えたのであろう。

 

ちなみに、夏の場合は、

「山滴る(したたる)となる。

 

春は人にとっても、

  環境が変化する季節だ。

 

入学や就職などで環境が

変わるだけではなく、

新しい出会いもあるだろう。

 

新年度を迎え、

別の部署に異動する人も

いるかもしれない。

 

人は、慣れない環境において、

過度に緊張してしまうことがある。

 

そうした時には、

口角を上げることを意識してみよう。

 

花を愛でたり、

空を仰いで深呼吸したりして、

心を落ち着かせることも必要だ。

 

山に少しずつ新芽が吹くように、

明るい挨拶から始めれば、

「人笑う」暖かい春が訪れるはずだ。

 

 

今日一日の人生を大切に!

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください