◇ 日本には「見える未来」と
「見えない未来」がある。
日本の「見える未来」とは
少子高齢化社会という
必ず訪れる未来のことだ。
一方で、日本には
「見えない未来」もある。
色々な可能性があるが、
現時点ではどちらに転ぶか
わからない未来のことだ。
そして、その「見えない未来」において
新たな成功体験をつくれるのは、
過去の成功体験に捕らわれることのない
若い世代の他ならない。
団塊の世代や団塊ジュニアが
主役となる時代は終わった。
◇ 日本の「見える未来」とは、
「人口動態」
つまり、日本国内の未来のことだ。
国内だけに限定すると、
そこには「暗い未来」しか見えない。
「見える未来」は本当に暗い。
では、国境という枠組みを取っ払うと、
どのような「見えない未来」があるのか。
◇ アジアにおいて中国、韓国やタイは、
日本と同じように、
これからは、
少子高齢化社会へと向かう国々になる。
一方、インドネシアの人口は
世界4位にランクインする 約2.6億人。
日本の人口の倍であり、
年齢の中央値が 28歳で
ミレニアル世代の年齢だ。
日本と比べて 約20歳
若い国ということになる。
また、少し遠いインドの人口は
約13億人、年齢の中央値が 27歳。
これからインドは中国を追い抜いて、
人口世界第1位の国になると
推測されている理由は、
この人口動態の違いから見える。
◇ そして、日本から見ると
地球の反対側にあるアフリカ大陸。
54ヶ国を合わせると人口は
インドとほぼ同じの13億人だが、
年齢の中央値は 約19歳で、遥かに若い。
今世紀、世界で最も人口が増えるのは
アジアではなく、倍増するアフリカ大陸であり、
2050年の世界では4人の内1人が
アフリカ人になる。
◇ 世界の人口は若い。
そして、途上国に暮らす
その多くの若者たちが求めている未来は、
日本人が当たり前と思っているような社会だ。
職に就いて、お金を稼ぎ、
生計を立てて、家族を養う社会だ。
ここにかなりの長期的な成長の
伸びしろがあり、
その成長に様々な側面から貢献できる
日本企業や日本人がいる。
しかもかつてのような資源を
乱用したむやみな物質的成長とは異なる、
サステナビリティを重視する
成功体験をつくれる可能性もある。
若い世代が社会の主役となっている
多くの国々の持続的な成長を促すことで、
その恩恵を日本社会に還元する。
これは、一つの例に過ぎない。
◇ 年初から米・イランの対立や
米中の貿易摩擦等、
世界情勢が緊迫していて、
未来が更に見えなくなった。
ただ、世界に目を向ければ、
日本の「見えない未来」には、
まだ様々な可能性がある。
しかし、その「スイッチ」が
日本の若い世代に入らないと、
日本に残される未来は、
少子高齢化社会に留まり
停滞する「見える未来」に成り果てる。
どちらの未来が魅力的であるかは
明らかだ。
日本は大事な時代の節目を
迎えているのである。
今日一日の人生を大切に!
コメントを残す