◇「万世一系」の日本と
「易姓革命」の中国は非常に対極的だ。
*万世一系
永久に一つの系統が続くこと。
特に皇室についていう。
*易姓革命
姓をか(易)え、命をあらた(革)めるという意味。
天子は天命を受けて国家を統治しているから、
天子の徳が衰えれば天命も革(あらた)まり、
有徳者が新たに王朝を創始する。
なぜ同じ東洋で、
これほど国体が異なるのか、
ということについては諸説あるが、
地政学、自然生態系から社会の仕組みなど、
長い歴史的文化風土の所産ということだろう。
◇ 万世一系については、
よく「万邦無比」ともいわれている。
それは、日本史には権力の争いは
何度もあったものの、
万世一系を潰そうとする者は
現れなかった。
神代から平成、令和までに至って
万世一系が可能だったことは、
「世界の奇跡」とまで感嘆される。
いかなる国や政権も万世一系を望みながら、
中華の国々のように「易姓革命」に
よって潰されてしまった。
この世界の奇跡をいかに守っていくかが、
現在の日本人の「使命」だと、
トンビは考えている。
◇「易姓革命」の国々の現実を見ると、
外からの要因よりも内からの要因によって、
政権が崩壊していくことが多い。
「天下一国主義」を理想としても、
バラバラのものを「統一する」のは極めて難しく、
すぐに政権も社会も不安定化してしまう。
それを無理やり統一しようとすると、
膨大なエネルギーが必要になる。
その意味で、「万世一系」は
決して「無理やり統一」しようと
した結果ではなく、
やはり長い間、日本人の心に
寄り添う存在だったから
可能だったということだろう。
極めて安定しているから、
分裂しない。
物理法則にもかなっている。
◇ 平成の30年間から
令和の新しい元号を迎え、
いよいよ「日本を取り戻す」の
実現へと向かうことへの期待と、
輝かしい時代とするために、
われわれもますます
頑張らなければならない
という新たな気持ちに溢れている。
◇ 元号について、
いまだに「天皇の時間支配だ」などと
批判する人もいるが、
万世一系を守り続けてきた
日本人にとって改元というのは、
ある意味では変わらぬ伝統を保ちながら、
日本人の気持ちや社会の雰囲気を一新させて、
新たな時代に向けて「生まれ変わる」ための、
偉大な知恵なのかもしれない。 完
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