確実に予測できる日本の未来 ① vol.624

 

『上級国民/下級国民』

本日からシリーズで、この本を紹介する。

 

 

◇ 日本では、1947年〜49年までの

    3年間の合計出生数が800万人を超え、

 

 この大きな人口ブロックは、

 「団塊の世代」を呼ばれた。

 

そして70年代には「企業戦士」として、

彼らが戦後の高度成長を牽引した。

 

その彼らの子供たちのことを

「団塊ジュニア」と呼ぶ。

 

◇ 平成の日本の労働市場では、

 バブルがはじけたこの時期、

 

 政府・行政に課せられた最大の責務は

 「団塊の世代の生活を守ること」であった。

 

皮肉なことに彼らの子供たちである

「団塊ジュニア」雇用を破壊することで、

 

中高年(団塊の世代)の雇用が

守られてきたのである。

 

雇用されなかった「団塊ジュニア」

 その後どうなったかというと、

「パラサイト・シングル」につながっていく。

 

「パラサイト・シングル」とは、

    学卒後も親と同居し、生活を親に

  依存している未婚者のことをいう。

 

社会学者の山田昌弘氏が命名した。

 

新しい生き方としてもてはやされもしたが、

たちまち、パッシングの標的になっていった。

 

◇ パラサイト・シングルはフリータが多く、

   「失業予備軍」であり、

 

90年代の半ば以降の「就職氷河期」に

 

「正社員になれなかったため

   仕方なくフリーターをやっている」

 

ケースが大半であった。

 

◇ このパラサイト・シングルの

    フリーターはやがて失業者になり、

 

家から出ることのない

「ひきもり」となっていく。

 

このように、

 

フリーター パラサイトシングル

 → ひきもり  8050問題   

 

という現象は、

 

1990年代半ばを起点として

一直線につながっているのである。

 

ニートやひきこもりは、

中高年の雇用という既得権が

若者から仕事を奪い、

 

若者の働く意識が弱くなったために

起った社会現象に他ならない。

                                  つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

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