◇ 日本人が尊敬するのは容易に突破できぬ
難しい試験に合格した人である。
戦前の我が国には三大難関があった。
高文(こうぶん)つまり高等文官試験と、
海軍兵学校および陸軍師範学校の入学試験である。
合格すれば出自を問わず
高級官僚(行政・司法)に登用される
画期的だが高難度の制度で、
及第者は文官(行政官)、外交官、領事官、
判事、検事に登用される資格が与えられ、
その多数を占めた東京帝国大学出身者は
銀時計が配られて「銀時計組」と呼ばれた。
及第した著名人は次の通り。
▪浜口雄幸 – 内閣総理大臣
▪幣原喜重郎 – 内閣総理大臣
▪池田勇人 – 内閣総理大臣
▪佐藤栄作 – 内閣総理大臣
▪福田赳夫 – 政科首席合格、内閣総理大臣
▪宮澤喜一 – 内閣総理大臣
▪芹沢光治良 – 行政科合格、小説家
▪柳田國男 – 1900年行政科合格、文化人類学者
◇ これらの合格者に対して
貧人は無条件に平伏した。
そして彼らに対する批判を慎んだ。
明治大正昭和の新聞は政治家と実業家に対する
罵言雑言に満ちているが、
高級官僚と陸海軍の将官には批判を加えない。
彼らが政治の場に転身して
印綬(いんじゅ)を帯びた場合は叩くが、
印綬: 任官すること
それは政治攻撃の射程に入ったからである。
そしてすべての帝国陸軍が消え去った今、
現代日本の難関は
国家公務員採用1種試験だけとなった。
その合格者に国民は批判の眼を
なかなか向けない、
いや向けさせないようにする。
これが日本の文化である。
<今日の名言>
非常識な人間に幸あれ。
反逆者、問題児に幸あれ。
人とは違う考え方をする人間に幸あれ。
世間はそういう人間のことを
頭がおかしいと思うかもしれないが、
当社は天才だと考える。
世の中を変えられると考えるほど常識はずれな人間こそ、
本当に世の中を変えることができるからだ。
ーーApple社
今日一日の人生を大切に!
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