人間国宝と呼ばれた最後の瞽女(ごぜ) vol.266

 

「いい人と歩けば祭り、悪い人と歩けば修行」 
                                               小林ハル

 
◇ 俗に「親と上司は選べない」

     というが、まさにその通り。

 

同僚にしたって、部下社員にしたって、

好きに選ぶことはできない。

 

 
特に上司に恵まれなかった場合は、

社員にとっては地獄。

 

 
同じ空間に身を置く不幸を宿命とあきらめて、

ともに歩かなければならないのが

人生というものだ。

 

しかし最近は、

そんな地獄はまっぴらゴメンと、

あっさり辞めてしまう社員も実に多い。

 

また辞めた社員が、新入社員の場合は、

その指導責任を上司に押し付けられたりする。

 

したがって、上司も気を使い、

いつのまにか新入社員は

「金の卵」と化してしまった。

 

 
◇ 小林ハルさんは「最後の瞽女(ごぜ)」

    と呼ばれた方。

 

瞽女(ごぜ): 近世まではほぼ全国的に活躍し、
                   20世紀には新潟県を中心に
                  北陸地方を転々としていた。

 

 
生後3ヶ月で失明し、

5歳の時に瞽女修行を開始。

 

数多くの苦難を経て

「最後の長岡瞽女」

として脚光を浴びた。

 

 
三味線を抱えて家々をめぐり歩き、

民謡や小唄を披露する盲目の女旅芸人が

「ごぜ」といわれる商売。

 

ハル、いいか、旅に出ることは、

瞽女としての仕事に出ることだぞ。

 

これから師匠を『お母さん』と呼んで

一生懸命務めるのだ。

 

手が冷たくていやだとか、

どんなことがあっても家に帰りたいなんて、

言ってはならんぞ。

 

そんなことを言ったりしたら

『縁切り金』をとられてしまうのだ。

 

つらいときはじっと我慢して、

神さま仏さまのお力を待つのだ。

 

決して口ごたえなぞしてはならんぞ。

 

お前は、言われたことを

『はい、はい』と言って

努めなければならんのだ。

それがこれからの瞽女の仕事なのだ。

                     — ウィキペディアより

 

 
◇ 欲の深い親方もいた。

 

     スケベ爺もいた。

 

意地の悪い先輩もいた。

 

差別、仲間はずれ、暴力。

 

見えない目に浮かべた数限りない

苦労から紡ぎ出されたのが、

小林ハルさんの掲出の言葉だ。

 

新入社員にも聞かせてやりたい言葉だ。

 
ハルさんの人間関係に

「天国」「地獄」はない。

 

あるのは

 

「祭り」「修行」

 
人間関係に疲れたときは、

 

これも「人生修行」と考えれば、

 

ほんの少しだけ

気持ちが軽くなるかもしれない。

 

 

<今日の名言> 

 
危険を冒して前へ進もうとしない人、

未知の世界を旅しようとしない人には、

人生は、ごくわずかな景色しか

見せてくれないんだよ。

   シドニー・ポワチエ

 

※黒人俳優として先駆者的存在。
リスクを犯さないと人生は開けません。

 

今日一日の人生を大切に!

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