赤い糸 夫居ぬ間にそっと切る
「シルバー川柳」入選作
◇ 熟年世代の離婚が増えている。
トンビの知人にも、
息子さんが大学を卒業する
その卒業式の朝、晴天の霹靂そのままに
奥さんから離婚を申し渡された人がいた。
子供たちが大学を卒業するまでは
世間体もあるし、
就職にも もしかしたら影響するかも
しれないという配慮かもしれない。
年金の制度が改まり、
離婚した女性が以前ほどは経済的に
困らなくなったことが増加の一因らしい・・・・
本当に「赤い糸」が切れやすいご時世だ。
あなたも今日は家に帰って、
恐る恐るこの「赤い糸」を
たぐり寄せてみてほしい。
また、
すでに切られていると自覚のある人は、
その糸のかけらすらないだろう。
あとはどのタイミングで
「あの紙」がでてくるか、ということになる。
◇ では次に「強烈な一句」というか
「強烈な一撃」をどうぞ。
ネクタイを上手に締める猿を飼う
森中恵美子
「赤い糸」をそっと切ったのは遠い昔、
もはや その次元ではなく
「人間であって人間にあらず」
猿同様の扱いを受けている方が
ここに一匹おられる。
ダメ男を罵られても、
ボンクラ亭主とさげすまれても、
人類の一員として扱われているあいだは、
まだまだマシということである。
ある酒宴の席でこの一句を話題にしたところ、
2文字を替える と次ぎのようになると、
教養講座の愛読者である
ある男がトンビに言った。
「ニクタイを上手にセメル猿ですな」
「同じ飼われるなら、
そっちの猿になりたい!」
教養のある方は、
やはりおっしゃることが違う。
教養が滲み出ている。
今日はこのあたりで失礼することにする。
<今日の名言>
触らぬカミさんにたたりあり
トンビ博士
今日一日の人生を大切に!
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