アメリカの2大政党と衆愚政治    vol.94

◇ アメリカを行動へと突き動かす

     大きな枠組みとして、次の5つに区分

     することができます。

 

  ①軍需産業(武器メーカー) 

       ②金融資本(大銀行)

     ③草の根保守     

       ④福音派(南部) 

       ⑤移民労働者(東海岸、西海岸)

 

   これらの枠組みが、アメリカの2大政党である

 「共和党」「民主党」の 

   どちらを支持するかによって、

 

  アメリカの外交戦略や政策は

   変わってくるのです。

 

  時の政権は、これらの集団を

  無視した政治はできない、

  ということになります。

 

◇ 大雑把に言えば、 

   共和党を支持しているのは、

 

  ①軍需産業 ③草の根保守 ④福音派

 

  民主党を支持しているのは、

 

 ②金融資本  ⑤移民労働者 

 

それにアフリカ系黒人ということになります。

 

「草の根保守」は政府を信用して

 いませんから、

  福祉も年金もやめて 

  減税してくれ、減税してくれ、

 老後の面倒は自分で見るという

 立ち場を貫きます。

 

 

  国防費で利益を得る「軍需産業」

  常に戦争を望みます。

 

  逆に「草の根保守」

「国外のごたごたに介入するな」

 という立ち場です。

 

 したがって、構造的に共和党の支持基盤は、

 分裂しているのです。

 

また「草の根保守」

ただの平和主義者ではありません。

 

西部時代からの伝統で

「武装して自分の身は自分で守る」

 という考え方が根付いています。

 

 かつて、インディアンの襲撃から

 ライフル片手に自分の家族を守ったように。

 

  ですから、アメリカの自由を脅かす

  「敵」に対しては、

ためらうことなく銃をとります。

 

 9・11以降の「イスラム過激派」は、

  明白な敵に見えました。

 

  だから彼らはイラク戦争に熱狂したのです。

 

 

◇ 紀元前5世紀、古代ギリシャ・アテネにおいて、

  ペリクレス将軍は古代民主政を完成させました。

 

 しかし「完成」のあとに待つのは「崩壊」です。

 

  彼の死後、民衆を扇動しアテネを亡国へと

  導いた政治家が、わらわらと現れ、

   アテネは衰亡していきます。

 

  こうした政治家のことを

「扇動政治家(デマゴーゴス)」といい、

  デマゴーゴスに導かれた政治のことを

 「衆愚政治」といいます。

 

 そして、この衆愚政治は

 別名「死にいたる病」とも言われています。 

 

 衆愚政治に陥った国は、

 遠からず亡びることになります。

 

◇ 2017年ドナルド・トランプが

    アメリカ大統領になりました。

 

   民主主義がまともに機能していたら、

   けっして勝ち残るはずのない人物です。

 

   アメリカの民主主義が典型的な

 「衆愚政治」に陥っている証拠です。

 

これはアメリカだけの問題ではありません。

 

当然、日本も巻き込まれます。

 

案の定、トランプ大統領の孤立が加速。

 

国内では「ロシアゲート」、国際社会では

「パリ協定離脱」「アメリカン・ファースト」を

掲げてはいるが、正反対の結果になっています。

 

◇ 古代アテネにおいて「クレオン」

 という人物はアテネを崩壊に導いた典型的な

デマゴーゴスとして歴史にその名を刻みました。

 

   ドナルド・トランプ大統領も

 「アメリカ合衆国を衰亡に導いた大統領」

   として、歴史にその名を刻むことに

   ならないことを 切に祈ります。

 

*今日一日の人生を大切に!

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