「返報性の法則」を利用してより良い関係を  vol.15

◇「他人がこちらに何らかの

恩恵を施したら、似たような形で

そのお返しをしなくてはならない」

このような気持ちになってしまうことを

「返報性の法則」と言います。

 

◇親切や贈り物、招待などを受けると、

そうした恩恵を与えてくれた人に対して

お返しをせずにはいらない

そんな気持ちになるのです。

 

人間は、他人からこうした恩恵を

受けると、何か借りができたように

感じてしまいます。

 

相手を好きだろうと嫌いだろうが

そんなことは関係ありません。

 

「借りを返さなければ」 という

義務感を感じ、実際、その通りに借りを

返そうとするのです。

 

◇たとえば

スーパーマーケットで買い物をすると

通りすがりに試食品がよく提供されます。

 

試食品を少量渡されて、

「食べてみませんか、美味しいですよ!」

と勧められます。

 

そしてついつい勧められがままに

食べることになります。

 

そして試食品がそれほど気に入ってなくても、

ついつい買ってしまうことになります。

 

意志の強い人は決してそのようなことには

ならないかもしれませんが、

多くの人が何らかの「プレッシャー」

のようなものを感じます。

 

◇また、ある人が頼みもしないのに

勝手に親切にされることによって、

私たちの心の中に親切に対する

「恩義の感情」を生み出します。

 

最初のささいな好意は、

相当大きな好意を返さなければならない

という義務感をも生じさせます。

 

◇この心理を逆に利用すると、

最初の好意が小さいものでも、

お返しとしてもっと大きな好意を

引き出すことができるということになります。

 

その理由は、

「恩義の感情」が明らかに負担を

感じさせるものであるということです。

 

私たちの多くにとって、

「恩義を受けている状態」

というのはとても気になるものなのです。

 

人によっては、

ずしりと肩に食い込む、

この重荷を下ろしてみたい

という気にもなります。

 

私たちは恩義を受けたときに

気になるにように条件づけ

られているようです。

 

ここでもまた「プレッシャー」

ようなものを感じます。

 

我々は恩義を受けた場合に、

何らかの落ち着かない気持ちになるように

子どものときから訓練されているのです。

 

つまり、

「受け手がお返しをしなければならない」

という義務を負うために、

相手が何も言わないのに

勝手に譲歩を行って、

それによって相手とのやり取りから

利益を得ることができるようになります。

 

◇この「返報性の法則」は、

日常的な生活だけでなくマーケティングや営業等

いろんなところに利用されます。

 

この「返報性の法則」をビジネスや生活の中に

うまく応用していけば

より良いコミュニケーションに

つながるかもしれません。

 

その時のポイントは、

「まず先に、与えること」

 

*今日一日の人生を大切に!

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