来年の東京オリンピックは夢物語 ①  vol.778

東京五輪の準備作業を統括する

  国際オリンピック委員会(IOC)の

  ジョン・コーツ調整委員長は、

 

コロナ禍が地球上から一掃されない限り

東京五輪の開催はあり得ないと述べ、

 

その判断の山場は「今年10月頃になる」

との認識を示した。

 

日本の各紙はやや遠慮がちに

表現を和らげているが、

 

海外の新聞の見出しには,

 

「東京五輪は決して実現しないだろう」

 

と掲載された。

 

コーツ氏は、

  新型コロナウイルスの感染者が

  急増するブラジルを例にあげて、

 

数少ない先進国などを別にすると

多くの国にとってこの事態に

対処するのは困難で、

 

またワクチンは仮に出来ていたとしても

世界中に行き渡るのは簡単ではない。

 

206カ国・地域から1万人以上の選手のほか、

 2万人の報道関係者、6万人のボランティアが

 集まる五輪開催は現実的に難しい」

 

と指摘した。

 

さらにその上で、コーツ氏は、

 

「東京五輪が開催できるとすれば

 2021年限りで、再延期はない」と断言した。

 

IOCのトーマス・バッハ会長も

  英BBCに対し、

 

21年開催が無理になった場合は中止」

 

 との見通しを示し、

 

その理由として、

 

「世界中のスポーツ日程を

 変更することはできないし、

 アスリートを不確実な状況に

 とどめてはおけない」などを挙げた。

 

橋本聖子五輪相は

「そんな話は聞いていない」の一点張りだが、

 

IOC側が言い出していることは

極めて現実的で、

 

結局日本もそれに従わなければ

ならないことになることは、

誰が考えてもわかる。

 

コーツ氏は、決断の時期が

  なぜ今年の10月なのかの理由を

 明示していない。

 

しかし、今は次第に沈静化しつつある

ように見えるコロナ禍が、

 

この秋頃には大きな第2波となって

再び全世界を襲うのではないかという観測は、

多くの専門家の間で共有されている。

 

ニューヨーク・タイムズの

 ニコラス・クリストフ氏は、

 

「多くの疫病学者が深く懸念するのは、

 われわれがこれまでに耐えてきたものより

 もっと過酷な、大きな第2の波が

 今秋にやってくることである」

 

と指摘している。

 

おそらくコーツ氏は、

そのような専門家の間の

常識とも言える識見に従ったのだろう。

 

 クリストフ氏は言う。

 

「これは新型ウイルスで、

 人類にとって新しいものであって、

 何が起きるか誰にも分からない」

 

◇ あれやこれやのワクチン開発話に

  飛びついてはならない。

 

我々が、安全で効果があると

証明されたワクチンを得たとしても、

 

それをとてつもない規模で

製造しなければならない。

 

仮に十分なワクチンが出来たとしても、

今度は注射器、針、薬品を入れる

ガラスビンが足りるのかということになる。

 

米国のワクチン需要に見合う

ガラスの薬ビンを製造するのに、

2年間はかかるだろう……

 

その後、その他の国への供給

という流れを考えても、

 

来年の東京五輪の実施は

ほぼ絶望的と言ってもいい。

                            つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

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