◇本日は、順天堂大学大学院医学研究科
の堀江重郎氏による
「ホルモンを味方につける
男性のためのアンチエイジング入門」
をお届けする。
◇ 男性の健康を考えるうえで、
特に重要なのが テストステロン
というホルモン、
と順天堂大学の堀江重郎氏は力説する。
これは主要な男性ホルモンであり、
男性の場合は精巣(睾丸)と副腎、
女性の場合は卵巣、脂肪、
副腎でつくられているそうだ。
テストステロンは骨や筋肉をつくり、
体脂肪を減らして男らしい肉体を
つくる働きがあるが、それだけではない。
最近の研究から、性格や社会性にも
大きな影響を与えていることがわかってきた。
◇ 「男らしい行動にも
テストステロンが関係している」
と堀江氏は指摘する。
・狩猟、旅、新しいことに
挑戦しようとする「冒険心」
・仲間、家族、他人との関係を
大切にする「社会性」
・ゲーム、スポーツ、仕事に
一生懸命になる「競争心」
テストステロン には、
これらの気持ちを高める作用があるという。
従ってテストステロンが少ない男性は、
チャレンジ精神が乏しく、
人に勝ちたいという気持ちも
弱くなりがちと考えられる。
◇ テストステロン値が高い人は、
リスクのある決断をすることを
恐れない傾向がある。
ロンドンの金融街で働く17人の
男性トレーダーのテストステロンを
調べたところ、
テストステロンが多い人は1日の利益が大きく、
一方で損失額も大きかった。
つまり、リスクを取って大胆に
行動するようになることが確認されたのだ。
難しいことに挑戦し、
勝利することでテストステロンの分泌は増える。
◇ ボリビアの先住民の
テストステロンを調べた研究では、
狩猟で見事に獲物を手に入れた男性は
失敗した男性よりもテストステロンが
高くなっていた。
挑戦し、成功することで
テストステロンは分泌が増え、
男たちを再び次の冒険に駆り立てるわけだ。
◇ リーダーシップにも
テストステロンは欠かせない。
リーダーに必要なチャレンジ精神、
他人や社会に貢献しようとする気持ち、
公平・公正さを求める気持ち、
すべてにテストステロンが関係している。
◇ また、公正さを求める
フェアプレー精神が強くなり、
ウソをつかなくなる。
他人や社会を思う公共心と
ウソをつかない公正さ。
どちらも組織を率いるリーダーに
求められる資質だろう。
つづく
今日一日の人生を大切に!
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