天才たちの「休息」のとり方 ② vol.300

 

◇ 実はパンは、

     学生時代に日本に滞在したことがある。

 

日本人の働き方について意見を求めると、

 

「自分は日本の職場の

       専門家とはいえないけれども」

 

     と前置きをしてから、こう答えた。

 

「日本人は、仕事を人生にとって

    大事なものと考えています。

   それは大変すばらしいことです。

 

   ただ、日本の職場にプレゼンティズム

   (出勤しても生産性が低い状態)

   の問題があるのは明らかです。

 

   長時間労働至上主義が問題です。

 

従業員を長く働かせる管理職が、

従業員の力を最大限発揮させていると

勘違いしている会社が多いのです。

 

これは生産性を伸ばしません。

短期間であれば、長時間労働を

維持することも可能ですが、

数週間それを続けると、ミスが出たり、

創造性がなくなったりします。

 

生産性が下がってしまうのです」

 

◇ 米国の企業のなかには、

 休息の重要性に気づき、

 

「ウォーキング会議」を採り入れたり、

長期休暇制度を提供したりする

ところも出てきている。

 

なかには有給休暇をとらなかった従業員に

ペナルティを課す企業もあるという。

 

職場で長時間過ごすという方法でしか、

自分の価値を示せないからなのだと思われる。

 

でも、職場に12時間いることなら

誰にでもできる。

 

優秀な人だけが、職場にいる時間を

6時間におさえられるのだ。

 

◇ 「休息」というと、怠け者がソファーに座って

     テレビをダラダラと見ながら時間を過ごす

     イメージが頭に思い浮かぶかもしれない。

 

だが、天才たちが実践していた

「休息法」はそんなものではない。

 

「20kmの散歩」や「危険な登山」など、

思いのほか活動的なのだ。

 

具体的にはどうすればいいのか。

 

『シリコンバレー式 よい休息』から、

6つの重要な「休息」のテクニックを紹介する。

 

1.「早朝」から創造的な仕事に

      取り組むことを日課にする

 

2.「歩く」ことで最善の考えに到達する

 

3.「昼寝」によって1日を2日に分ける

 

4. 仕事を切りのいいところで

     終わらそうとしないで「中断」する

 

5.「運動」をして、クリエイティブな

     仕事に必要な体力を養う

 

6.「ディープ・プレイ(深い遊び)」

 に没頭する

 

◇ 世界屈指の神経学者である

    クリストフ・コッホは、趣味の登山に

     ついてこう語っている。

 

崖っぷちでロープの端を握っていると、

 世界に対する意識が研ぎ澄まされる。

 

   それは一種の瞑想だ。

 

なぜなら、この世界、この環境と一体となり、

岩のささいな歪みにも注意を

払わなければならないからだ。

 

その時、いつも頭のなかで

私を批判している内なる声は、

完全に黙り込む。

 

◇ 普段の仕事を完全に忘れるくらい

    没頭できる趣味や活動は、

 「ディープ・プレイ(深い遊び)」

  といえる。

 

それは単なる気晴らしのゲームとは異なり、

人生に役立つスキルや自分の本質を教えてくれる。

 

優秀な研究者やエンジニアには、

登山やセーリング、楽器演奏、絵画制作などの

ディープ・プレイに情熱を傾ける人が少なくない。

 

逆に、業績のよくない研究者は、

 

「趣味を持たないか、

   仕事にとって重要でないとみなしている」

 

という研究結果もある。

 

◇ 2回に渡ってお伝えしたが、

   すでにみなさんはお解りだと思う。

 

より良い仕事や研究をするためには、

 

「休息」 は欠かせない。

 

そしてその「休息」の中身が問題なのだ。

 

よい休息とは体を休めることではなく、

 

 「体を動かすこと」

 

仕事は中断して、とっとと家に帰り、

好きな活動を行う習慣を身につければ、

新しいアイデアが必ず生まれてくる。

 

ぜひみなさんも明日から実践してほしい。

                                                   

 

今日一日の人生を大切に!

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